草刈り、除雪道具などをしまう場所は…田舎で家を建てるときに気をつけるべきこと
長きにわたる東京での編集生活を経て、約2年前に北海道にある東川町との二拠点生活をスタートした下田結花が、都会とローカル両方の暮らしを過ごすなかで感じたこととは?この地の魅力をお伝えします。 二拠点生活先での家を建てるときには、その地でどんな生活を送りたいかをできるだけ具体的に想像することが大切。東川の家で思い描いた生活と、それを実現するための家のプランについて語ります。 【写真集】家を建てる時のポイントは暮らしを想像すること【下田結花の二拠点生活 A to Z】
【Profile】 下田結花/Yuka Shimoda 旧婦人画報社(現ハースト婦人画報社)入社後、書籍編集部、『ヴァンテーヌ』編集部を経て、2003~16年までラグジュアリー住宅誌『モダンリビング』編集長。2016年4月~2022年まで『モダンリビング』パブリッシャー(発行人)に就任。2023年1月より『モダンリビング』 ブランドディレクター。自身も「暮らしは日常のプロジェクト」と日々を楽しみ、SNS・セミナー・講演などを通してその考え方を発信。著書に『心地よく暮らす インテリアの小さなアイデア109』(講談社)。 Instagram: @yuka_shimoda
ゲストが集うことを想定してプランニングした家
二拠点生活を考えるとき、その目的はさまざまだと思います。どういった場所に住むかにもよりますが、例えば東京とローカルの場合は、暮らし方が全く違ってきます。二拠点生活では、その土地での暮らし方をどこまで具体的に想像することができるか、ということがとても大きなポイントになります。 私の東京のマンションは70㎡です。夫婦2人が暮らすには十分な広さですが、それは都会での忙しい日常があってのこと。東川に暮らすと決めた時から、ゲストが多くいらっしゃることは想定していましたし、私たちもそうであってほしいと思っていました。 ゲストとどういう時間を過ごすかについて、かなり丁寧に考えたつもりです。ただ家に泊まってもらうだけではなく、ここでさまざまなことを一緒にしたい。そう考えたときに、ある程度の広さは必要、という結論に達しました。 2人だけの家であれば、平屋のこじんまりしたものでもよかったのかもしれませんが、大人が何人も集まって過ごすためには、ある程度の距離感が必要です。 この東川2M houseは平屋で、約140㎡です。L字型のプランは景色を楽しむためという目的もありましたが、実際に暮らし始めてみると、オフィシャルとプライベートの場を分ける機能を自然にもつことができ、とても使いやすいと実感しています。例えば、ダイニングで食事やおしゃべりをしていても、時間になるとベッドルームのほうに行ってリモートミーティングをすることも可能です。そのためにゲストルームには、仕切ることのできるスライドドアもつけました。