そもそも日本人は気にしすぎ? もう落ち込みたくない男たちのための健康診断直前悪あがき5連発!!
■むしろ気にするべきはメンタル面 ――それじゃあ良い数値を叩き出すには、長期的な努力が必要ってことですか......? 頑張りたくないんですけど。 永田 直前にやって意味のあることはほとんどないですね。むしろ日頃の生活と違うことをすると本来の数値が出ないので、禁酒以外はしないほうがいい。健康診断はむしろ自分の普段の数字を知るいい機会だと思うので。 食事や運動に気をつければ、1、2ヵ月くらいで数値に影響が出ると思います。例えば糖尿病系の数値は改善されます。体重が落ちれば、コレステロール系もだいたい下がります。 ただ、数値が改善しても、病気になるときは誰でも病気になりますからね。健康診断の数値がいいからといって健康で長生きできるわけじゃないですし。だから健康診断の結果を気にしてストレスを感じるくらいなら、なんにも気にしないほうがいいですよ。 ――で、でも毎年受けるたびに落ち込むんですよ! 永田 日本の健康診断って会社によっては何十項目も出しますよね。でも、海外では基本的に問診だけなんですよ。「体調大丈夫ですか」とか「最近よく寝られてますか」くらいの。やってもせいぜい血圧を測るぐらい。 日本から海外に赴任した人が、「血液検査をしてくれないのか」って言うと、たいてい「おまえ、病気なのか?」って聞かれるそうです(笑)。 おなかにゼリーを塗るエコー検査を行なうところもありますが、海外では「これ病気だよな」って状態じゃない限りまずやんないです。こんなに神経質に数値がどうのこうのって言ってるのは日本人だけですよ。だから普段から困っていないんであれば大丈夫です。 ――そうなんだ! 永田 むしろ気にするべきなのはメンタル面です。メンタルは健康診断のように数値化することができませんから。あとはがん検診。最近は早期発見すれば治るようになってきているので、40歳を過ぎて各がん健診の対象年齢になったら受けるのもいいでしょう。 毎年行なわれる健康診断は「一応、自分の数値を把握しておく」くらいのものでいいんです。平均からズレていても、個人差かもしれませんし、本人が元気に過ごせているのであれば特に気にする必要はないんですから。 イラスト/服部元信 画像/iStock