6年間のウーバーイーツ配達で学んだ、商品をトラブルなく運ぶコツ【チャリンコ爆走配達日誌】
連載【ギグワーカーライター兼ウーバーイーツ組合委員長のチャリンコ爆走配達日誌】第43回 ウーバーイーツの日本上陸直後から配達員としても活動するライター・渡辺雅史が、チャリンコを漕ぎまくって足で稼いだ、配達にまつわるリアルな体験談を綴ります! * * * 新年度が始まり、新しい場所で生活を始めた学生の方、新しい職場で働き始めた方も多いでしょう。 そんな方にとって、ウーバーイーツ配達員の働き方はありがたい存在。学生の場合、アルバイトの求人を出しているところを探し、面接を受け採用が決まっても、最初のうちは長時間の勤務をさせてもらえず、ある程度まとまった金額を稼げるようになるまでは時間がかかりますが、ウーバーなら手の空いている時間にできますし、研修期間のようなものはなく、最初からガッツリ稼げます。社会人の場合も、新しい職場で初任給が手に入るまでのつなぎとして週払いのウーバーはピッタリです。最近は副業を認めているところも多いので、会社の人にバレないようコソコソやる必要もありません。 そんな理由から、毎年この時期になるとウーバーイーツの配達員をやってみようと検討する人も多いはず。そこで今回は、6年以上配達を続ける私が配達中に注意していることについて書こうと思います。 配達中のトラブルで一番恐れるのは、リュックの中の料理が容器からこぼれたり、中身が寄ったりしないかということ。これらを防ぐためには、料理が入った容器がリュックの中で動かないよう工夫する必要があります。 そこで大事になるのが「隙間を埋めるもの」と「仕切り」です。配達されている方の中には、ネット通販を利用した時、箱の中に入っていたエアークッションを流用してリュックの中に入れている方もいます。私の場合、2件、3件同時配達で運ぶものが多くなった際、エアークッションが邪魔になる可能性があるので、段ボールで作ったお手製の仕切り板と、中くらいサイズのレジ袋の中にタオルを何枚か入れたものを使って対応しています。 配達の際に持って行くものに関しては、「ウーバーイーツ配達員はどうやって料理を運んでいる? あのでかいリュックの気になる中身」に書いておりますので参考にしてください。 店に受け取りに行く際に起こりがちなトラブルが「店内にリュックを持ち込む」問題。リュックは4000円で購入するもので、盗まれたら配達できないことから、背負ったまま店内に入っていく配達員の姿をたまに目にします。ですが、私は基本、店内にリュックを持って入りません。 出入り口のすぐそばにレジがあり、そこで料理の受け渡しだったら問題ないのですが、奥にある厨房まで受け取りに行かなければならない店も結構あるからです。店内の通路は狭いところが多く、リュックを持って入ると邪魔になります。 比較的通路の広いファミレスでもドリンクバーを利用する方がたくさん通路を行き交いますし、最近は配膳ロボットが動き回っているので、配達用の大きなリュックを背負ったまま店内の通路を歩くと迷惑となります。受け取った後、通路で店のスタッフやお客さんとリュックがぶつかってしまうと、料理が容器からこぼれてしまうリスクもあります。 そのため私は、店の入り口脇、出入りするお客さんが誤って蹴ってしまうことのない路面にリュックを置いてから店に入ります。2件、3件同時配達の際は、リュックの中に料理が入った状態となりますが、盗まれるリスクとこぼしてしまうリスクを天秤にかけた場合、外に置いておく方が私の経験上安全です。 店に入る前に自転車の後部にリュックを固定されている方も時折見かけますが、この季節は突風が吹き付ける日もあり、商品を受け取って店から出てきたら自転車が風で倒されていたなんてこともよくあります。なので、この時期には風向きや壁の位置なども考慮しつつ路面に置くのがいいと思います。リュックを外に置くのがどうしても不安な場合は目が届く位置に、それでも不安ならリュックを背負わず、前に持つ形で入ることをオススメします。