乃木坂46OGが歩む道 伊藤万理華、一人になって見つけたもの
見てもらえるありがたさを実感
根底には、エンターテインメントに対する意識がある。 「自分の好きなことだけやってたら自分本位なものになって誰にもわかってもらえない。私は共有したいしわかってもらいたいし、同じ気持ちになれるにはどうしたらいいかっていう部分で、内にこもるんじゃなくて外に出していく、それがエンタメなのかなって思うんです。グループにいたときは『乃木坂の子か』って自然と見てもらえるじゃないですか。その看板が外れたのは本当に大変だなと思っているけれど、自分で考えていくことってこれから先も必要だし、考える機会をもらえたことはありがたいことだと思っています」
一人で歩き始めて、ファンのありがたさも一層強く感じるようになった。 「ファンの皆様のこと、勝手にめっちゃ信頼してるし。自分のやりたいこととかすごい見てくれるし、そうじゃないとここまでこれないから本当に感謝しています。去年イベントに出させていただいたとき、たくさんの方がきてくれたんです。あ、まだ見てくれてるって思ったんですよ。卒業したら、もう見てくれてないんじゃないかって不安もあったし。でも見てくれる人がいて、支えられてるんだって、この2年ぐらいでより実感しました。どこかで感謝の気持ちを伝えたいなと思っています」 一人になった伊藤だが、ひとりぼっちではない。以前から応援し続けてくれているファンの愛を全身に受けながら、前に前に進んでいく。 (取材・文・撮影:志和浩司)