【宝塚記念】京都2200mの舞台は“前有利傾向” 東大HCの本命はジャスティンパレス
追込は絶望的
<京都芝2200m古馬重賞の脚質別成績> 逃げ【0-3-0-11】勝率0.0%/連対率21.4%/複勝率21.4% 先行【8-6-7-29】勝率16.0%/連対率28.0%/複勝率42.0% 差し【6-5-7-57】勝率8.0%/連対率14.7%/複勝率24.0% 追込【0-0-0-58】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0% マクリ【0-0-0-1】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0% 先行×稍重~不良【4-2-4-9】勝率21.1%/連対率31.6%/複勝率52.6% 続いて今回の舞台となる京都芝2200mの特徴を確認する。過去10年の古馬重賞では逃げ切りこそないが、前有利の傾向が強い。馬場が渋るとその傾向は更に高まり、先行馬の連対率は3割超、過半数が馬券に絡んでいる。今年は明確な逃げ馬不在で先行馬もやや手薄。馬券妙味的にも前に行ける馬を狙いたいところだ。 一方、中団からの差し馬はやや見劣るものの、上がり最速を出せれば【3-2-3-0】と届いている。しかし追込は馬券圏内の好走がない。4角順位で言うと7番手以下【4-4-5-96】に対し、10番手以下【0-1-3-60】。届かないポジションにならないよう、騎手の位置取り意識が明暗を分ける。今年はドウデュース、シュトルーヴェといった人気馬が前走追込だった。18年前のディープインパクトは後方から勝ったが、本来はデータに沿わない。
グランプリ制覇へ
◎ジャスティンパレス 昨年は宝塚記念、天皇賞(秋)とイクイノックスの後塵を拝した後、1番人気で迎えた有馬記念を最後方から上がり2位の脚を繰り出して4着。ややスパートが遅かった。前走のドバイSCでも4着と勝ち星から遠ざかってはいるものの、GⅠで掲示板を確保し続けている実力は本物だ。宝塚記念~有馬記念は追込一辺倒だったが、前走では4~5番手につけており、ルメール騎手とタッグを組んだ4戦はどれも中団より前に構えている。今回も先行すれば脚質面で最も恵まれるだろう。イクイノックスが現役を去った今、中距離王者にふさわしいのはこの馬だ。 ◯ローシャムパーク 香港を除いては掲示板を外していない安定感がある。前走の大阪杯は隣のタスティエーラにややかぶされる形で後方からの競馬となった。しかし12番手から1000m通過前の早い段階でマクリを打って2番手まで浮上し、勝ち馬とクビ差の2着。外を回されたロスを考えれば勝ちに等しい内容だったといえる。前々走の海外遠征、前走の初関西遠征で馬体重の大きな増減がなかったのも好印象だ。函館記念では稍重のなか快勝しており馬場の問題はない。本来は後方脚質ではなく、重賞2勝も中団で競馬をしてのもの。好位抜け出しという形を取れれば、後続を振り切れる。 ▲ドウデュース 昨年は京都記念勝利後、天皇賞(秋)、ジャパンCと精彩を欠いたが、有馬記念ではマクリを打って快勝。前走のドバイターフでは出遅れもあって5着と不完全燃焼気味だったが、GⅠ・3勝と実績面ではトップだ。その3勝いずれも違うコースであり、初の京都にも適応可能だろう。なんといっても鞍上は京都を庭とする武豊騎手。追い込みでもダービーや有馬記念のような他馬を圧倒する脚を繰り出せればと考え3番手に評価した。 △シュトルーヴェ 去勢後、重賞2つを含む3連勝中。日経賞では短い直線で馬群を縫っての勝利、目黒記念では前残りのなか上がり32秒台で4角10番手から差し切りと内容も非常に充実していた。鞍上にもD.レーン騎手が来日と不足なし。末脚は本物であるが、京都2200mの後方脚質の成績、GⅠで相手強化、右回り経験が一度のみ、初の関西主場遠征と課題点も多い。 以下ベラジオオペラ、プラダリアまで印を回す。馬券は◎◯▲-◎◯▲△-6頭の3連単36点で勝負する。 ▽宝塚記念予想▽ ◎ジャスティンパレス ◯ローシャムパーク ▲ドウデュース △シュトルーヴェ ×ベラジオオペラ ☆プラダリア 《ライタープロフィール》 東大ホースメンクラブ 約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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