爽やかな香り漂う ユズ初搾り 和歌山県古座川町平井
和歌山県古座川町平井の出荷場で1日、ユズの初搾りがあり、「ユズの里」で知られる地区に爽やかな香りが漂っている。搾った果汁はジュースやポン酢など30種類の商品に加工して販売される。作業は11月末まで続く予定。 【特産ユズ、色づき進む 山里に本格的な秋、和歌山県古座川町平井の記事はこちら】 同町のユズは林業の副業として昭和40年代始めごろに植栽が始まった。寒暖差が大きく、香りの良さが特徴。産地では高齢化が進んでいるが、後継者もできているという。 平井の農事組合法人「古座川ゆず平井の里」(倉岡有美代表理事)によると、組合員50人が町内などで栽培。今年の収穫は、豊作だった昨年の半分ほどの65~70トンを見込んでおり、搾汁すると12トンの果汁になるという。 今年のユズは例年よりもやや大きく、台風などの強風に揺すられず傷や傷みが少ないと予想している。一方で気温の高い日が続き、1週間ほど色づきが遅くなった。 出荷場ではこの日、当日までに持ち込まれた1・3トンのユズを水洗いし、機械に入れて次々と搾った。 倉岡代表理事(56)は「収量は少ないと予想しているが、農家さんがこしらえてくれたユズを大事に一個一個搾っていきたい。おいしい加工品ができるように頑張っていきたい」と話した。
紀伊民報