【NPBアワード】西武武内夏暉がパ・リーグ新人王、茶色のスーツをプレゼントしてくれた恩人は
<NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD>◇26日 【写真】茶色のスーツ姿の武内夏暉(左) 西武武内夏暉投手(23)が26日、都内で開催された「NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD」に出席し、パ・リーグ最優秀新人賞に選出された。2ケタ勝利&規定投球回に到達し、全259票のうち242票を獲得してダントツでの受賞。球団では22年の水上以来17人目。バッテリーを組んだ炭谷からプレゼントされた茶色のスーツを着て壇上に上がった。セ・リーグは、28歳の巨人船迫大雅投手が球団史上最年長で新人王に輝いた。 ◇ ◇ ◇ 緊張よりも、喜びが勝った。壇上で新人王のトロフィーを受け取ると、武内の顔に白い歯がこぼれた。「入団したときから新人王を目標としてきたので、それがかなってうれしいです」と実感を込めた。 ルーキーイヤーを駆け抜けた。開幕ローテに入り5連勝を飾ると、一躍チームに欠かせない存在に。夏場に1カ月以上勝てない時期を乗り越えると、9月16日ロッテ戦では7回まで完全投球でプロ初完封。球団新人では07年の岸(現楽天)以来となる2ケタ勝利&規定投球回到達。10勝6敗、パ・リーグ2位の防御率2・17。即戦力左腕の実力を見せつけた。 頼れるベテランの後押しが、1年目からの活躍につながった。今季21試合のうち20試合で先発マスクをかぶった炭谷への感謝を忘れない。経験豊富なベテランに助けられ「本当にバッテリー組むに連れて、自分の引き出しが多くなった。今までにない配球のやり方もあったので、この成績も収められた」。この日は炭谷からプレゼントされた茶色のスーツを着て登壇し、「自分でも似合っていると思います」と晴れ舞台を全うした。 年明けの1月には平良とともに沖縄・石垣島で自主トレを行う予定だ。「1年間ローテーション守って今年以上の成績を目指しています。イニングをあと20回ぐらい(増やせるように)投げたい」。新人王はあくまで通過点。「来季が勝負だと思っているので、より責任感を持って戦っていこうと思います」と、2年目の来季へ向けて野心をみなぎらせた。【平山連】 ◆武内夏暉(たけうち・なつき)2001年(平13)7月21日、福岡県北九州市生まれ。八幡南3年夏は県3回戦敗退。国学院大では3年秋に東都リーグ4勝を挙げて優勝に貢献し、MVPに選ばれた。大学通算14勝。昨年ドラフトではヤクルト、ソフトバンクとの3球団競合の末、1位で西武入団。186センチ、90キロ。左投げ左打ち。