【毎日書評】自分の不合理さを知れば、もう悩まない。働く人すべてに「行動経済学」が必要なわけ
つらくなりにくい目標の立て方
目標を立てたものの、やってみたらつらくなってしまった──。そんな経験を持つ方は少なくないはず。 では、結局のところどうしたらいいのでしょうか? そのための解決策を、著者は「投資」を引き合いに出して解説しています。投資の心理においてマイナスを感じるのは、自分の資金が下がったとき。したがって、そうした体験をする機会を少なくすることが解決策になるかもしれないというのです。 具体的な方法としては、投資信託などを長期運用する「ほったらかし投資」があります。あえて資産状況を小まめに見るのではなく、ある程度上下が落ち着いたところで、まとめて確認するのです。その時点でマイナスならば残念ではあるでしょう。しかし、そこに至る経過で資産が増減することによる心理的ダメージは軽くなります。 よく初心者向けに長期分散投資を勧めるケースがありますが、その背景にあるのも、一喜一憂を避けて長期で結果を見るよう推奨する考え方です。(54ページより) つまり、このような目標の設定と管理の考え方は、日常においても活用できるということ。しかもそれは、企業における働き方、学校や自宅での学習の方法などはもちろんのこと、さまざまな場面で活用できるといいます。(54ページより) 行動経済学を知れば、自分自身の不合理さに気づくことができると著者は述べています。それは、自分のそんな部分を理解したうえで改善することで、自分の行動や暮らしはよりよいものになるということ。人生の質を上げるためにも、参考にしてみてはいかがでしょうか? >>Kindle unlimited、2カ月無料読み放題キャンペーン中! 「毎日書評」をもっと読む>> 「毎日書評」をVoicyで聞く>> Source: 総合法令出版
印南敦史