【DEEP JEWELS】13戦無敗・三冠となった伊澤星花「『超RIZIN.3』は日本人同士で盛り上がるカードに」、今後は「ストロー級でも戦えるような身体を作っていきたい」
2024年3月24日(日)東京・ニューピアホールにて『DEEP JEWELS 44』が開催された。 【写真】パク・シユンの腰を落とさせた伊澤の右ストレート メインでは、「DEEP JEWELSアトム級(47.6kg)タイトルマッチ」として、王者パク・シユン(ザ・ジムラップ)に、伊澤星花(Roys GYM/JAPAN TOP TEAM)が挑戦。2R 0分58秒、伊澤が右ストレートを効かせてのニンジャチョークで一本勝ちし、RIZINスーパーアトム級(49kg)、DEEP JEWELSストロー級(52.2kg)に加え、3本目のベルトを獲得した。 試合後、伊澤は「えーと、何のチャンピオンだっけ?」と笑わせながらも、「DEEP JEWELSアトム級・ストロー級、RIZINスーパーアトム級王者の伊澤星花です。パク・シユン選手すごく強くて、試合をしていて楽しかったです。JTT所属としてちょっと打撃の強さも見えたんじゃないでしょうか。このベルトを持っていた大島(沙緒里)選手、ストロー級の暫定チャンピオンの松田(亜莉紗)選手、RIZINのスーパーアトム級の選手、誰でもいいので、いっぱい試合をしてもっとJTTでやってきたことを出したいと思います。榊原さん、『超RIZIN.3』に出してください。自分が出ないと女子格闘技盛り上がらないと思います」と、7月28日にさいたまスーパーアリーナのスタジアムバージョンで行われる『超RIZIN.3』出場をアピールしていた。 26歳の三冠王は現在、ジャパントップチーム入りして、「英語の勉強をしてから、JTTで打撃とか寝技とかレスリングをトップのコーチに教わってやっている」と、エリー・ケーリッシュ ヘッドコーチのもと、バージョンアップを重ねているという。 試合後のインタビューでは、出場を表明した『超RIZIN.3』について、「日本人同士で盛り上がるカードがたくさん組まれると思うので、私も出られるなら誰とでもやりたいです」とスーパーアトム級の日本人対決を示唆。 また、三階級での適正について、「今回リカバリーがすごく上手くいって、普段のスーパーアトムのときと同じような体重に戻せたので、たぶんアトム級のときが一番フィジカル的にもベストかなというのはあるんですけど……ここからどんどん身体も作っていきたいなという気持ちもあります」と、アトム級が適正としながらも、新たに身体を作っていきたいとも語った。 今後については、「まずは、まだ日本でもっともっと試合をして、応援してくださる方を増やす段階だと思っているので、JTTで練習していることをもっともっと試合で皆さんにお見せしていきたい」としながらも、「海外で戦っていくのも、もっともっと身体・フィジカルをつけて、まだ自分はフィジカルトレーニングを始めたばかりで、重量(ウエイトトレーニング)とかやってないので、これからどんどん重量を上げて、身体を作って強くして、ストロー級でも戦えるような身体を作っていきたいと思います」と、北米で最軽量となるストロー級でも戦っていきたい意向を示した。 国内で敵なしとなっている伊澤は『超RIZIN.3』で誰と戦うか。そして、JTTでの進化を経て、どこを目指すか。 ◆打撃もしたかったから、2R目から切り替えた ――伊澤星花選手、DEEP JEWELSのベルトを日本に取り戻す一本勝ち、おめでとうございます。 「ありがとうございます。やっぱり3本目のベルトということも嬉しかったですけど、何よりも、打撃で効かせられたことがすごく嬉しいです」 ――今回は今言ったように打撃で攻めるプランだったのでしょうか。 「そうですね。最後は一本になっちゃったんですけど、その前にしっかりと打撃で効かせてパウンドを打って決められたので、MMA全体がしっかり強くなっているところを見せられたのかなと」 ――今回はDEEP JEWELSアトム級タイトルマッチとして、王者のパク・シユン選手と戦いました。 「パク選手、気持ちが強くて、すごく賭けてきているなというのが伝わってきて、特に寝技のディフェンスがすごい上手でした」 ――1R目、がぶりからダースチョークや三角絞めを仕掛けましたが、無理にサブミッションを決めにいかないようにも見えました。少し力を温存していたのでしょうか。 「そうですね。1R目はパク・シユン選手の気持ちを感じ、対策してきたのも見えたので“しっかりやってきているな”と、ちょっとナーバスになりかけたんです。やっぱり1R目、極めがちょっと浅かったので、あそこで無理に力で極めにいって疲れるよりも、全然流れの中で極められるタイミングを待とうと思っていました」 ――では、次の2R目の展開に持ち込もうという気持ちもあったんですね。 「そうですね。やっぱり打撃もしたかったので。2R目から切り替えて、しっかり打撃で練習でやってきたことをやろうという風に切り替えることができて、フィニュシュ出来たので、最終的には良かったかなと思います」 ――打撃を試合で試したかったと……。右ローを当てて、ジャブ、下を向いたフェイントからの右ストレートでダメージを与えました。これは練習通りでしたか? 「そうですね。やっぱり対策されていることもあって、タックルの対処がすごい上手だったので、そこで蹴りとタックルと決まっていたところでストレートがしっかり入ったので、練習通りになっていたかなと思います」 ――いまJAPAN TOP TEAMでの打撃のコーチは、誰がついているのでしょうか。 「小倉(將裕)さんと、あとエリーコーチに見てもらっています」 ――エリー・ケーリッシュコーチは、伊澤選手のミットも持つのですね。 「はい。とても力になっています。今回も狙ってたのが右ストレート、あと蹴りだったので、最初蹴りで散らしてタックルを見せて、最終的に右ストレートに入ったので、練習でやったことが全部出せたので、大満足です」 ――たしかに、前蹴りを当てて、相手の右に対してのカウンターの右でした。あれはJTTでの練習でやってきたコンビネーションなんでしょか。 「そうですね。やっぱり最近、距離感と、自分の頭を動かすということをすごくやっていたので。あと角度がしっかりと合っていました。相手にカウンターを合わせるというより、自分がストレートでを行くときに頭をズラすというのが、ちょうどカウンターの形になったかなと」 ――もう相手が効いているのは分かっていたのでしょか。 「そうですね。その前の段階でけっこう鼻血とかも出てたりして、打撃を嫌がってるのは分かったので、そこで最後、右ストレートでカクンと落ちたのが分かったので、そこで本当はパウンドでTKOしようかなと思ったんですけど、組んじゃいましたね(笑)」
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