小池都知事、3選は「いばらの道」か 学歴詐称疑惑、支援候補の相次ぐ敗北 石丸伸二氏が出馬、橋下徹氏や泉房穂氏の出馬の予想も
7月7日投開票 東京都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)で〝盤石〟とされた小池百合子都知事の「3選」が視界不良だ。「学歴詐称疑惑」の再燃をきっかけに、選挙戦でも支援した候補が相次いで敗れた。2期8年の都政運営に「公約未達成」の批判もある。都知事選では著名候補の名前も浮上するが、〝七難八苦〟の局面を打開できるのか。 【表でみる】東京都知事選の構図が固まらない 「現職として目下の課題にしっかり取り組む。それ以上でもそれ以下でもないです」 17日の記者会見で、小池氏は都知事選への出馬の有無を明らかにしなかった。都政関係者は「『サプライズ』『劇場型』の演出が得意な小池氏だけに、表明はギリギリまで引き付けるはずだ」とみる。 過去2回の知事選は圧勝だったとはいえ、3選は〝安泰〟ではなさそうだ。 18歳以下の子供が対象の支援金給付や高校授業料の実質無償化、小中学校の給食費無償化などの実績は子育て世代に支持されるものの、2016年の初出馬時に掲げた「7つのゼロ」などの公約が「未達成」だとする批判もある。 4月には「カイロ大卒業」の学歴を「詐称」と主張する側近らの実名告発を月刊誌が掲載した。同月の目黒区長選では小池氏が支援した候補が敗北。衆院東京15区補選でも小池氏が推した乙武洋匡氏が9人中5位に沈んだ。 小池氏は自民、公明両党、国民民主党など、国政の与野党の枠組みを超えた連携で力を発揮してきた。都知事選では自民党が早々に「不戦敗」を選び、小池氏の支援に回るとの見方は根強い。 ただ、広島県安芸高田市長、石丸伸二氏が出馬を表明したほか、元大阪市長の橋下徹氏、前兵庫県明石市長の泉房穂氏らの出馬を予想する向きもある。小池氏周辺は「再選はいばらの道。現職有利は絶対だが、激戦になれば、油断はできない」と慎重な見方を示している。