阪神・伊藤将 まさか大炎上、自己ワーストタイ2回6失点 得意の広島&甲子園マウンドで「真ん中に集まったので打たれました」
「阪神2-6広島」(10日、甲子園球場) 眠っていた鯉打線を目覚めさせてしまった。阪神・伊藤将司投手は昨季、広島との対戦成績は2試合で2勝、防御率1・17。甲子園では昨年7月8日・ヤクルト戦で黒星を喫するまで、自身11連勝を記録。相手、マウンドともにこの上ない好相性だったが…。 「真ん中に集まったので、それを打たれました。変化球も浮いてしまいました。真っすぐも甘かったです」と試合後に反省の言葉を並べるしかない結果となった。 前回登板の3日・DeNA戦(京セラ)同様、初回からつかまった。先頭の野間に、ど真ん中のカットボールを捉えられ、右線への二塁打に。その後、1死三塁となると、小園の遊ゴロの間に先制点を献上。広島打線に37イニングぶりの得点を許すと、さらなる悪夢は二回に訪れた。 1死から上本に右前打を浴びると、会沢には左線への適時二塁打。相手先発・アドゥワの内野安打で2死一、三塁とされると、野間に適時右前打を献上。その後も悪い流れは止まらなかった。 菊池への2球目、高めに浮いた直球を2点適時二塁打とされると、小園へも制球が定まらず。再び高めに外れた直球を捉えられ、さらに1点を献上。この回まさかの一挙5失点と大炎上し、「決めにいったボールも甘くなってしまい相手の流れを止めることができませんでした」と唇をかんだ。 2回8安打、プロ入り後自身ワーストタイとなる6失点。49球を投げ、マウンドを後にした。5回持たずでの降板は22年9月21日・広島戦(甲子園)以来だった。「早いイニングで交代となり、ゲームを作ることができずに申し訳ないです」。ベンチでただただぼうぜんとし、戦況を見守るしかなかった。 今季初の聖地で自身開幕2連勝とはならず、チームを今季初の貯金生活にも導けなかった。それでも昨季10勝を挙げ、チームをリーグ優勝、日本一に導いた左腕だ。シーズンはまだ始まったばかり。ここから巻き返していく。 ◆阪神・安藤投手コーチ「(伊藤将について)状態はまあまあ、いい状態ではない。(次回登板について)それは終わったばかりなので分からない」