丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で西條茜展が開催へ。陶とガラスで表現する身体性
香川県丸亀市の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)で、「『第1回MIMOCA EYE / ミモカアイ』大賞受賞記念 西條茜 展」が開催される。会期は2025年1月26日~3月30日。 「MIMOCA EYE / ミモカアイ」は、2022年に同館が新たに設立した若手アーティストを支援する公募展であり、未来を切り拓く作家の育成を目的とするものだ。MIMOCA設立に寄与した猪熊弦一郎が掲げた「若い作家を育てる」という理念を引き継ぎ、35歳以下の作家を対象とするこの公募展では、美術館での個展経験のない作家が選出される。大賞受賞者には同館での個展開催の機会が与えられ、次世代のアーティストが才能を発揮する場を提供する。 本展は、第1回受賞者である西條茜が受賞から2年の歳月を経て、陶を用いて身体性を表現する新作を中心に構成され、作品を通じた身体と物質の関係に焦点を当てる。 1989年生まれの西條は、京都市立芸術大学で陶磁器を学び、近年は陶磁器の特徴である空洞や表面の質感を活かし、身体と物質の関わりを探る作品を発表してきた。彼女は世界各地の窯元に滞在し、地元の伝説や歴史を取り入れた作品も制作するなど、幅広い視野と実験的なアプローチで注目を集めている。 本展では、陶やガラス素材を用いた作品のほか、パフォーマンスの様子も映像で展示され、作品とパフォーマー、あるいはパフォーマー同士の応答が引き起こされる。また、会期中の特定の日程ではパフォーマンスの実演も予定されており、鑑賞者もその場で息や身体を介したコミュニケーションを体験することができるだろう。