48の資格を取った芸人が「資格取得で人生が豊かになる」と語るワケ。町おこしの成功事例も
日本は、資格の数が3000以上もあるという資格大国。それだけに複数の資格を持っている人は多いが、お笑い芸人コンビ「女と男」の市川義一さんに匹敵する人は、そういないだろう。 市川さんが有する資格は、最近取ったという唐揚検定を含めて48個。著書『「地味な資格」だけで人生は豊かになる』(Gakken)では、たくさんの資格を取って豊かになった職業人生を綴っている。 ⇒【写真】お笑い芸人コンビ「女と男」の市川義一さん そんな市川さんに、資格が秘める「パワー」と、資格取得を目指す人へのアドバイスについて話していただいた。
添乗員の資格取得には実務経験が必要だった
――ラグビーのレフリーの資格を取って、月収が3倍になったとのことで驚きました。他に目に見えて収入増加に結び付いた資格はありますか? 市川義一(以下、市川):添乗員の資格ですね。これには、きっかけがあって、月亭八光(はちみつ)さんが企画するバスツアーです。それは、ファンと一緒にバスに乗って旅行するというものでした。あるときそのツアーに同行して、八光さんから、『法律でバスツアーには必ず1人添乗員が同乗せなあかんが、そのぶんお金がかかる。で、おまえが添乗員の資格を取れば、その分のギャラを上げられるのに』と、言ってきたんですね。 うまく乗せられた感じですが、その気になって添乗員の資格について調べたのです。それで、国内のみ添乗ができるものと、国内・海外ともに添乗できるものの2種類の資格があることがわかりました。自分としては、国内のみで十分ですが、それでも筆記試験にくわえ、実務経験が3ヶ月以上必要なのです。
派遣会社に登録してアルバイトを
――3ヶ月の実務経験はハードルが高いですね。 市川:ちょっと悩んだのですが、人脈をたどって知り合いに聞いたら、旅行会社の人が添乗員をやっているわけではないそうです。実は、添乗員の派遣会社があって、旅行会社は、そこから添乗員を派遣してもらう仕組みだそうです。そこで、添乗員派遣会社を紹介してもらい、そこに登録してアルバイトを始めました。 新大阪駅前のバス乗り場で、日帰りスキーバスツアーなどの受付から始まって、乗客の点呼確認、見送りのアナウンスなどしました。こうした仕事でも、実務という扱いになります。 3ヶ月経って実務の要件はクリアし、筆記試験を受けて合格しました。試験内容は、日本の三大祭りは何かとか、研修でしっかり勉強すれば難易度は高いものではありません。 この資格のおかげで、テレビのロケが増えたりとか、仕事の幅が広がりました。