モデル岩堀せり「どんなに仲良くても努力は必要」母として、妻として結婚21年目で思うこと
すれ違いを感じた時ほど想いを伝える
「息子が大学生、娘が高校生ですが、いまだにご飯も旅もほぼ一緒に行くし、会話も多いし、仲が良いほうだと思います。なので今のところすれ違いを感じることはないけれど、もしも友達と遊ぶほうが楽しくなってあまり家に帰ってこなくなったとしたら、怒るのではなく『最近会えなくて寂しいんですけど』と伝えるかな。 振り返れば、私が高校生の頃、家族仲はよかったけれど友達と遊ぶのが楽しくて家にあまり帰ってないときがありました。そのときは母親も寂しかっただろうな……。連絡せずに友達の家に泊まって心配させたり、今思うと本当にいけない子どもですね。当時は携帯電話もなかったので、親は相当心配したと思います。そう考えると、うちの子は本当にいい子でよかったな、と改めて思います」 「久保家では、子どもたちに勉強しろとは言いません。ただ小さい頃は、宿題はやらないと呼び出されるし先生と約束したんだから、それだけはやりなさいと言ってたかな。それでも言うことを聞かないから、毎日大騒ぎ(笑)。喧嘩しながら一緒に宿題をやってましたね。 それこそ、私が大学に行ったことがないんだから『大学に行きなさい』とは言わないし、別でやりたいことがあるんだったらやりたいことを選べば良いと思います。でも、『周りのみんなは大学に行くらしいよ』と進学という選択肢があることは伝えています。本人たちが少しでも興味があるのなら行ったほうがきっといいし、その4年間で新しい道を探せる時間があるのは素晴らしいことだと思うので、その気持ちは伝えていますね」
母の役割とは「サンドバッグ」であること(笑)
「母の役割を問われたら……何でしょう、サンドバッグなのかな(笑)? うちの場合は頼られているというよりは、どんなときでも安心して感情をぶつけられる相手なんだと思います。もちろん、たまに辛いと思うときもあるし、『すごいこと言うね? 私のことをなんだと思ってるの?』なんて思ってしまうときもあるけど、他人にその感情をぶつけていたらよくないし、私だから甘えもあって感情を吐き出しているんだろうなと思って受け止めています。それってどこの親も一緒なんじゃないのかな? 子どもは何を言っても許される、何をしても絶対に嫌われないって自信があるんだろうなと思いますし、それはしょうがない。だってその通りだから。私が感情を受け止めて、気持ちが落ち着くならそれでいっか……って思っちゃいますね。親ってそういうもので、日々そういう感じているんだろうなと思っています。 私、親に感情をぶつけられるのは幸せなことだなと思うんです。私の場合は親が働いていて忙しかったからあまり感情をぶつけてこなかったし、そもそもすごく日々が大変そうだったから文句も言えなかった。思春期のモヤモヤは遊びに行って楽しんで発散させていました。でも、親に愛されていたっていう自信があったから自分は特別で大変と思うこともなく、大人になってきちんと感謝の気持ちを伝えるようになりましたね。 理想の母親像は……子どもから愛されていればいいのかなと思います。うちだってすべてを話し合えているかはわからないけど、それなりに会話できているので、ひとまずはいい関係だと信じたいですね」