強気が目立つ今年の日経平均予想、4万5000円で横並び トランプ政権、日銀によるETF売却などで乱高下相場も継続か
【兜町地獄耳】 証券ライター 大納会は4万円台に届かなかったものの、昨年の日経平均はよく上がったな。終値では、年間で6430円、19%超の上昇だ。 投資顧問会社社長 34年ぶりに史上最高値を更新したばかりか、7月には4万2426円まで上がったからな。 ライター ただ、その直後には、1カ月足らずで1万1000円以上も下げる場面があった。結果的には、そこが絶好の買い場になったわけだけど、日経平均の4万円台を年初に予想していた専門家は少なかったな。2025年の専門家の予想はどんな感じなんだ? 社長 今年は強気の予想が目立っている。もともと証券会社のアナリストは強気の予想をするもんだけど、主要企業の経営者も史上最高値更新を予想している人が多い。 ライター 業界最大手の野村証券の予想はどうなってる? 社長 日経平均予想では、年末に4万2000円、年間のレンジは3万7750円~4万5000円だ。ちなみに、大和証券では、年前半に割安修正による株高が見込め、年末4万5000円がメインシナリオだ。そのほか、ネット証券のアナリストもおおむね高値は4万5000円としている。 ライター 横並びってわけか。しかし、4万5000円なら、現在の水準から13%足らずの上昇で突破できる。これくらいは達成してほしいな。 社長 第2次トランプ政権には期待材料も多いが、中国への関税引き上げなど懸念材料も多い。国内では、日銀による追加利上げも間違いないだろうから、個人的には下値不安もかなりあるとみている。日銀によるETF(上場投資信託)売却の話も出てきそうだしな。 ライター 確かに。ETF売却も含めて、大規模金融緩和の後始末は簡単ではなさそうだ。 社長 いずれにしても、今年も乱高下相場は継続しそうだ。株高を期待して目一杯の投資をするのではなく、株価下落に備えて、キャッシュのポジションを確保しておいたほうがいいと思うよ。 ライター 昨年は、プライム市場とスタンダード市場は上昇したけど、個人投資家好みのグロース市場は年間通して下落した。グロース市場の巻き返しは期待できないのかな?