【神在月】島根・出雲大社、厳かに神迎神事 かがり火がたかれた砂浜…全国から八百万の神々を迎える 一般参列5年ぶりに再開
全国から八百万(やおよろず)の神々を迎える出雲大社(出雲市大社町杵築東)の神迎(かみむかえ)神事が、旧暦の10月10日に当たる10日夜、出雲大社の西方1キロの稲佐の浜で厳かに営まれた。新型コロナウイルス禍で中断された一般の参列が5年ぶりに再開され、県内外から集まった大勢の人が神事を見守った。 【写真】出雲大社、厳かに神迎神事 かがり火がたかれた砂浜で神々を迎える
かがり火がたかれた砂浜で神職が祝詞を上げ、海から神々を迎えた。神職が神々の乗り移った「ひもろぎ」と呼ばれるサカキを絹垣で覆い、龍蛇神(りゅうじゃしん)を先頭に出雲大社へと歩みを進めた。 混雑などによる危険回避のため、今回から行列は「神迎の道」ではなく、国道431号を通った。 出雲大社の神楽殿では神迎祭が営まれ、神々の宿となる東西十九社にひもろぎが奉安された。 神々は1週間滞在し、稲佐の浜に近い出雲大社の摂社・上宮(かみのみや)(同市大社町杵築北)で、大国主命(おおくにぬしのみこと)を主宰に1年間の縁結びや農事を話し合う「神議(かみはかり)」を行うとされる。旧暦10月は各地の神々が留守になるため「神無月」といわれるが、神々が集まる出雲地方では「神在月(かみありづき)」と呼ぶ。