いつまでも平行線で辟易…「離婚の話し合い」を円滑に進めるための重要ポイント、3つ【離婚専門弁護士が解説】
2.第三者の同席は必要か
離婚の話し合いに適した場所がわかったら、次に第三者の同席を検討しましょう。ただ、第三者は誰でもいいというわけではありません。両者の意見を汲み取れる人がいいでしょう。 離婚の話し合いは2人だけで行うのが基本 離婚の話し合いの内容は決して他人に聞かれたい内容ではありません。知られたくない内容についての話をする場合は、特に2人だけで離婚の話し合いを行うのがよいでしょう。感情的にならず、冷静に焦点を合わせて話し合いを行うことで2人だけで解決できることも少なくありません。もちろん、お互いが意見を譲らないのであれば、こじれてしまうこともあります。親権なら親権、慰謝料なら慰謝料だけにフォーカスして話し合いを行うのがポイントになります。 2人きりは気まずい、状況的によくないけれどもあまり人の目につく場所で離婚の話をしたくないという人は、個室のある飲食店で話し合いをしてもよいでしょう。2人で落ち着いて話をすることができますので、離婚の話を進める場合でも、修復の話をするのにも適しています。 感情的になって話し合いが進まない…中立的立場である第三者 離婚の話し合いを行う場合、2人だけで行うのが基本です。しかし、お互いが感情的になって話し合いが進まないと判断した場合、お互いの意見や主張を客観的に聞いてくれる第三者に同席してもらう方法もあります。両親や義両親、仲人、弁護士などの第三者が介してくれることで、自分の気持ちを素直に表現できるようになります。注意点となるのは聞かれたくない内容もあるため、信頼できる相手であるかを見極めることです。 また、第三者には、あくまで中立の立場でいることが大切です。どちらかに肩入れしてしまうと、もう片方へ圧をかけてしまい、フェアな話し合いとはいえません。 第三者に同席を依頼したほうがよい「離婚の原因」 お互いに冷静に話し合いを進めることができるのであれば、第三者の立ち合いは余計な意見が入るだけですので不要ですが、ケースによっては第三者立ち合いのもと、話を進めたほうがよいでしょう。 たとえばDVやモラハラが原因で離婚することになった場合、話し合いの際に暴力を受けることになったり、モラハラを受けて返答することができなくなったりしてしまい、相手に自分の意見を伝えられなくなってしまうということもあります。このようなリスクを避けるため、第三者の立ち合いをお願いしたほうがよいでしょう。また、2人での話し合いでいつまでたっても結論が出ないというケースでも、第三者を交えての話し合いをしたほうがよいかもしれません。 しかし、両親であってもお友人であっても、基本的に知り合い側の味方になって話をすることになりますので、余計話がこじれてしまうことも珍しくありません。話し合いに第三者を交える場合は、基本的に意見を言わないというスタンスで参加してもらったほうがよいでしょう。