三笘

　サッカー日本代表は１３日、２０２６年Ｗ杯北中米大会アジア最終予選Ｃ組第４戦のオーストラリア代表戦（１５日・埼玉スタジアム）に向け、試合会場で冒頭以降は非公開でトレーニングした。前回大会最終予選のアウェー・豪州戦で、日本をＷ杯へ導く２得点を挙げたＭＦ三笘薫（２７）＝ブライトン＝は「（相手を）１人剝がせばチャンスになる」と、得意のドリブル突破で”再現”を狙いたい考えだ。 　主軸の自覚と自信の風格だった。快勝したアウェーのサウジアラビア戦から約９５３０キロの長距離移動を経て、中４日で迎える豪州戦に向けて三笘は「毎試合、勝たないといけない。まだ３試合終わっただけ。一喜一憂せず、次も勝たないといけない」と静かに語った。 　２０２２年３月のＷ杯カタール大会アジア最終予選・豪州戦では鮮烈な２得点で日本をＷ杯本大会へ導いた。右足でねじ込んで、得意のドリブルで相手守備網を切り裂いた。国際Ａマッチ２試合目で初体験とも言える緊張や重圧を味わい、「よく分からない感じ。アピールするだけぐらいな感じでやっていた」。新参者は無我夢中だった。 　ベルギー、イングランドへ渡り、いまや欠かせぬ攻撃手へ進化した。故障明けの今季は完調を取り戻し、「監督が求めるレベルを引き上げてくれた。それに応えようと、いいトレーニングができている」。得意のドリブルは変幻自在で、切れ味十分。思うように体が動く分、状況を見極めて最善のプレーを選択できている自負がある。 　苦難に満ちたはずの最終予選も楽観ムードが漂う中にあって、「しっかりと準備しないと難しいゲームになる」。油断や慢心はない。全ては勝ってこそ。最難関のライバル決戦で、三笘がヒーロー級の活躍を再現する。