ゴルフの構えは"投手大谷の右足"を参考に! つま先の向きを"直角"にするといいトップができる
つま先の向きは、右足が直角、左足は30度開く
GD 右足のつま先はターゲットラインに直角で、左足つま先は30度くらい開くのが正しいということまで説明していただきました。 原田 その通りです。まずね、右足つま先ですが、これをターゲットラインに対して直角にするのは、上体を右に回したときに右ひざが伸びないように踏ん張りたいからです。右足のつま先が開いていると、右ひざが伸びやすくなってしまいます。 GD ちょっと試してみます。右足のつま先を開いて構え、クラブを上げていくと……。あ、そうですね。右ひざの向きがあらかじめ右を向いているので、ひざが伸びてしまいました。で、直角にしておく場合はひざ頭が前を向いたままになるので、ひざが伸びず、ひざの高さも変わりにくいです。 原田 右足つま先をターゲットラインに対して直角にしておくことによって、バックスウィングで体を回したときに、右足親指が地面から浮かなくなり、右ひざの動きは止まるんです。 GD ハーフスウィングの完成度を高めるためには、クラブを上げていくときに、右ひざだけでなく両ひざの位置が動いてはいけないわけですから、それを踏まえて考えると、右足つま先をターゲットラインに対して直角にしておくことで、右ひざはもちろん、両ひざの位置が動かないようにしておくことが可能になり、結果としてハーフスウィングの完成度が上がるというわけですね。 原田 その通りです。
右つま先の向きを直角にすると右軸がしっかりできる
GD 他のスポーツを見ても、例えば野球のピッチャーもマウンドの投球プレートに対して右つま先を開いて投球動作に入る選手は見かけません。やっぱりほぼ直角に足を掛けてからモーションを起こします。あの大谷翔平選手もそうですよね。 原田 野球の投手もゴルフスウィングも右軸をしっかり作ることが大切ですから、共通点はあると思いますよ。では、今度は左足つま先をやや開くことの意味を説明します。左へ振っていくときに体が回りやすくするためです。左足つま先を直角にしておくと、体の回転が止まりやすいんです。もちろん、人それぞれで体の柔軟性というものが違い、左つま先を直角にしておいてもスムーズに体が回る人もいなくはないですが、基本はやや開くのが正しいです。 GD やや開くというのは、大体30度くらいでしたね。スタンスを取ってから左つま先を少し左に向けてと……。確かに体が回りやすい気がします。で、試しにターゲットラインに直角にして振ってみると、ああ、やはり体の回転が止まってしまいますね。体重もちょっと右足に残っています。 原田 そうでしょう。感覚として理解できれば、身につくのも早いです。では、次回はアドレスの8つのポイントの3つ目、姿勢の説明に入りましょう。 ●原田伝一( 全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長) はらだ・でんいち。1955年、横浜市出身。80~82年、US・NGFインストラクターセミナー参加。ゴルフ指導者について研究を積む。83年、NGF日本ゴルフ財団チーフインストラクター就任。2010年、一般社団法人 全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長に就任。数多くのレッスンプロを世に送り出している。 撮影協力/都留グリーンゴルフ
みんなのゴルフダイジェスト