山形で「即身仏」4体をお参りし、プレゼントをもらう「集印めぐり」開催中
山形県鶴岡市で、市内に安置されている4体の「即身仏」をめぐる「集印めぐり」が開催されている。即身仏が安置されている4つの寺院の押印を集印録に集めると、先着400名にオリジナル手ぬぐいをプレゼントされる。鶴岡市の「あさひむら観光協会」が今回初めて企画した。
市内4寺院をめぐり、即身仏をお参り
厳しい修行の上、断食死した上人(高僧)である即身仏は、全国に十数体現存していると言われるが、そのうち4体が山形県鶴岡市に安置されている。即身仏を安置している「湯殿山総本寺瀧水寺大日坊」と「湯殿山注連寺」が今年未歳御縁年(ひつじどしごえんねん)を迎え、様々な祭典が行われることを記念し、あさひむら観光協会が即身仏を安置する4寺院を訪ね歩く「つるおか湯殿山系即身仏集印めぐり」を企画した。 訪ね歩くのは、鶴岡市にある「湯殿山総本寺瀧水寺大日坊」「湯殿山注連寺」「不動山本明寺」「修行山南岳寺」の4寺院。参詣順に決まりはなく、各寺で拝観料を払い集印録に押印をもらう。集印録は4寺院に加え、あさひむら観光協会と鶴岡市観光案内所でもらえる。4寺院すべて集印した人に対し、4つ目の寺で先着400名に「未歳御縁年オリジナル手ぬぐい」がプレゼントされる。7月1日から開催され、すでに多くの観光客が集印録を手に各寺院をめぐっているという。
即身仏とは
瀧水寺大日坊の遠藤宥覚住職によると即身仏とは、弘法大師の教えに従い、厳しい修行に耐えて断食死した上人をいうもので、死後薬品によって作られるミイラとは異なるという。即身仏となる修行は想像を絶する厳しいものだ。まず何年もかけて、木の皮や実のみを食べる「木食(もくじき)の行」を行う。次に漆(うるし)を飲んだ後、塩と水のみを摂取することで、腐りにくい体を作る。そして湿気を防ぐため高台に3メートルの穴を掘り、地上とつながる竹筒のみを残して穴にこもる。その後は石室の中で無言で祈り続け、途中息絶え、穴に入ってから千日後に乾燥した状態で掘り出される。