【びわこボート・GⅢイースタンヤング】2艇の猛追をしのいで逃げ切った豊田健士郎、初の〝東のヤング王〟獲得
びわこボートの「GⅢ第11回イースタンヤング」は21日、第12Rで優勝戦が行われ、豊田健士郎(28)=三重=が逃げ切って1着。当地初、通算21回目のV(GⅢも初)を飾り、初の〝東のヤング王〟に輝いた。大会連覇を狙った関浩哉が2着、3着は地元の沢田尚也が入った。 ◇ 最後までVの行方が分からない大激闘を、まさに〝逃げ〟きった。進入は前田篤哉が3カド策に出る2対4の隊形から、トップSを決めたイン豊田がすんなり押し切ったかと思われた。しかし、1周2マークの巧ターンで沢田が1艇身差に差し迫ってきたかと思えば、次は関が2周2マーク、3周1マークで艇が接触するほどの猛追。ゴール前まで脅かされたが、今年ここまで5Vと勝負強さを身に着けた28歳は意地でも先頭を譲らなかった。 「3周2マークまで(追い詰められたの)は人生初かもしれない。ただ、ペラは合っていたし、出ていくと信じていました」 パワフルなレース足を武器に予選トップから王道スタイルで、先月のからつから3場所連続Vを達成。地元初Vに燃える沢田、タイトル連覇が懸かる同期の関の猛追を「〝あおり運転〟はよくないです!」とジョークで振り返り、表彰式会場をドッと沸かせた。 これで今年6Vとし、来春のSGクラシック(3月25日~、若松)の出場は濃厚。9月に開催されるPGIヤングダービー(桐生)の優先出場権も獲得した。その前にも7月に津GⅡ全国ボートレース甲子園、8月には芦屋GⅠ72周年と特別戦の舞台が待っている。 「自分でもリズムはいいと思っている。最近はどこの場でもペラは同じ形。それが当たっているんだと思います。このあとも全部優勝したいですね」 近況の好調ぶりはボート界でも屈指。念願の特別タイトル初戴冠に向かって、華麗な爆走は止まらない。(倉橋智宏)