韓国前国防相の弁護団、戒厳令の正当性主張 「野党への警鐘」
Jack Kim [ソウル 26日 ロイター] - 韓国の金龍顕前国防相の弁護団は26日、尹錫悦大統領が今月3日に発動した戒厳令について、野党による民主的プロセスの悪用に警鐘を鳴らす目的だったなどとして正当性を主張した。 金氏は戒厳令発動において中心的役割を果たしたとされ、国防相辞任後、内乱に関与した容疑で逮捕された。 弁護団は記者会見で、戒厳令宣布は民主主義を脅かす反国家的要素を根絶するために必要な決定だったとし、尹大統領が戒厳令発動に際して演説した内容を踏襲した。 弁護士の1人は「戒厳令は警鐘を鳴らす意図で発動されたものだ」と述べ、死傷者が出ておらず、解除後に軍隊が整然と撤退したことを指摘した。また、金氏が戒厳令の一環として出そうとした外出禁止令を尹氏が却下したことを挙げ、大統領に国民に危害を及ぼす意図がなかったことの証拠だと強調した。 別の弁護士は、金氏と尹氏に対する内乱容疑について、必要に応じて戒厳令を発動する大統領の憲法上の権限を無視したもので、「ばかげている」と語った。