期日前投票伸び悩む 前回から大幅減、市内は5日間で3111人【宇部】
宇部市で衆院選の期日前投票が低迷している。後半戦に突入し、県選挙管理委員会が21日に発表した16~20日の市内の投票者数は3111人で、投票率は2・33%にとどまっている。前回(2021年10月)同期間の投票者数は1万176人で、投票率は7・41%。前回は最終的に2万505人で、前々回(17年10月)を4500人以上も下回り、最終的な投票率は県内で最も低い47・22%だったことから、過去最低を更新する可能性も危惧される。 選挙区を同じくする山口市の期日前投票率は3・42%(前回4・42%)、防府市は5・46%(同8・86%)で、1区全体でも3・55%(同6・56%)にとどまっている。 宇部市選管(福永浅乃委員長)は、伸び悩みの要因の一つに、投票所入場券が有権者の元に届くのが遅れたことを挙げる。期日前投票は入場券がなくともできるが、期日前投票が始まった16日以降に入場券が届いた世帯が多かったことで、出足が鈍ったとみている。 24~26日にはフジグラン宇部とゆめタウン宇部に期日前投票所を開設する。昨年の市議選ではこの2カ所で3958人が期日前投票を行っており、投票率向上に期待がかかる。 23日以降に市内で開設される期日前投票所は次の通り。 ▽市役所1階ロビー=午前8時半~午後8時、26日まで▽7市民センターと北部総合支所=午前8時半~午後5時、26日まで▽万倉ふれあいセンターと吉部ふれあいセンター=午前8時半~午後5時、24・25の両日▽フジグラン宇部、ゆめタウン宇部=午前9時半~午後6時、24~26日▽山口大工学部=午前10時~午後3時、23日
大学キャンパスに投票所 市選管が初実施「便利になった」
宇部市選挙管理委員会(福永浅乃委員長)は、今回の衆院選から投票率向上の新たな取り組みとして、1日限りながら市内の大学3キャンパスに期日前投票所を設けた。学生以外に近隣住民も利用し、投票を済ませた。市選管の石川綾子事務局長は「投票者数でそこまでの数値は出ていないが、投票環境の整備という面で一定の効果はあったと感じている」と話す。 21日は宇部フロンティア大の多目的ホール、22日は山口大医学部の医心館(福利厚生施設棟)2階に設置した。時間は他の投票所より短い午前10時~午後3時の5時間で、市選管によると、21日は約70人、22日は約100人が投票を行った。フ大では学生よりも地域住民が圧倒的に多く、医学部では主に大学の教職員が投票を済ませたという。 医学部で一番に投票を済ませた同大医学部医学科5年の女性(23)は「大抵、期日前投票に行っている。これまでは市役所に行かないとできなかったが、キャンパス内ですごく便利になった」と話した。 23日は山口大工学部に設置した。