杉本昌隆八段は「バナナ 1房」を買って対局していた「朝ご飯とおやつと翌日の朝ご飯に…」藤井七冠は史上最年少で永世称号を獲得
■「調子がいいときは見た瞬間に、良い手が見えてくる」 (若狭)棋士の調子がいい、悪いはどういう症状で現れてくるものなんですか? (杉本八段)ある盤面を見たときの、手の見え方のスピードですね。調子がいいときは見た瞬間に良い手が勝手に見えてくるんですよ。調子がいいときって、むしろ先を読まないというか、そんな深く読まなくてもわかるんですよ。この盤面はここしかないなって。悪いときは迷っちゃうから、考えることが多くなる、長考が多くなる。 (若狭)藤井七冠は、長考が長い棋士ですけど、えてして長考が多いというのは、ちょっと危険なサインというか…連続長考というのは特によくなかったりします。 (柳沢)藤井七冠は今回、史上最年少の「永世称号」を獲得しました。今までの永世称号の最年少記録というのが、1位が中原誠さんの23歳11か月でしたが、藤井七冠は21歳11か月で、2年ぐらい最年少記録を更新したことになります。 ■昔の棋聖戦は半年に1回 (若狭)この最年少記録に我々も注目するんですが、プロ棋士のピークの年齢、心技体がガチッとはまるところは…? (杉本八段)最年少のすごさでいいますと、本当に大変な先生方の記録ですが、昔の棋聖戦は半年に1回だったんですよ。もし当時の規定なら、藤井七冠は10代で永世棋聖の可能性もあったという。なので一概に比較はできませんが、それくらい今の藤井七冠はすごい、大変な記録を達成しました。 そして、棋士のピークですが、人によりますけども、20代半ばから30代前半ぐらいじゃないかなと思います。 (若狭)何となくベテラン棋士の方々が、威風堂々指している印象がありますが… (杉本八段)昔はそうでしたね、昔の将棋は割とのんびりしているところもあったんですけども、いまは開始して5分で戦いが始まるので、事前準備をしておかないと間に合わないんですよ。それがやっぱり一番できる年齢、瞬発力もあり、読みの能力もある、体力もあるというとやっぱり20代半ばぐらいが一番いいんじゃないかなと。 (若狭)これはすごい戦いになるんですが、ちょっと一息勝負めし、おやつの話題です。
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