“3つ”のナショナルオープンが終わって思うこと【原田香里のゴルフ未来会議】
ゴルフを愛するみなさん、こんにちは。原田香里です。日本オープンは、激戦の末、今平周吾さんが優勝。日本女子オープン、日本シニアオープンと3つ並んで「3オープン」などという呼び方もするナショナルオープン3つがすべて終わりました。 クールな今平周吾が吠えた!【写真】 東京ゴルフ倶楽部(埼玉県)で開催された「日本オープン」のラフはとても深く、テレビで見ただけですが、難しいコンディションなのが伝わって来ました。久しぶりに、男子選手のみなさんが苦労するのを見ました。 このコースは、大昔にプレーしたことがあるだけですが、女子オープンが行われた大利根CC(茨城県)も、日本シニアオープン会場の千葉CC川間コース(千葉県)も、大会の少し前に回っています。いずれも、大会に向けてコースを仕上げている段階だったので「うわぁ、こんなラフ?」と言ったのを覚えています。ピンからの発想で攻めていかなくてはいけないゴルフが要求される厳しいセッティングなのだな、と改めて感じました。 主催する日本ゴルフ協会(JGA)のセッティングの傾向も色々変わります。そんな中で、私が出場していた頃の「日本女子オープン」は、優勝スコアがイーブンパーになるようなセッティングだったようなことを思い出しました。勝手なイメージですが…。 私が現役の頃は『ナショナルオープン』などという言い方をあまりしていなかったのですが、もちろん、日本で一番大きな試合、というふうに考えていました。とても勝ちたい試合だったのですが、残念ながら優勝には手が届かないまま、きょうに至ります。 特に最近は大会前日に歴代優勝者が集まるチャンピオンズディナーが行われるようになって“特別感”が増している気がします。今年絶好調の竹田麗央さんが大会初優勝した日本女子オープンでしたが、ゴルフの面白さがいっぱい詰まっている試合展開でもありました。同じ通算8アンダーで最終日を迎え、最終組の2サムで一緒にプレーしていたのが山下美夢有さんだったからです。 飛距離のある竹田さんと、山下さんの平均ドライビングディスタンスは、30ヤード近く違います。結果的には竹田さんが優勝しましたが、セカンドショットの番手が全く違うシーンを何度も見て、タフなセッティングもあってゴルフは飛距離ばかりではないんだな、としみじみ思いました。 アメリカのナショナルオープンである「全米女子オープン」には、ロレックスランキング上位の資格でたくさんの日本勢が出場しました。他の国からも実力者が集結して試合が行われています。実は、日本女子オープンも、ロレックスランキング20位以内の選手が出場できることになっています。 ただ、残念ながら日本ツアーでプレーしている選手以外で参加を希望するトッププレーヤーはほとんどいないという現状があります。そういう選手たちが「出場したい」と思ってくれるようになれば、フィールドは厚みを増します。レベルもより高く上がるのではないでしょうか。その辺りが今後変わっていくといいな、と思います。 私は来年始まるというニュースが出ていた「日本シニア女子オープン」を楽しみに、自分を磨いておくつもりです。