広島・九里 海外FA権行使表明「最初で最後」 新井監督も理解「後悔のないように」
広島・九里亜蓮投手(33)が12日、保有する海外FA権を行使すると表明した。広島市南区の球団事務所で申請後に取材に応じ「(年齢的に)最初で最後。背中を押してくれた球団に感謝したい」と語った。 3年契約の最終年。球団から残留を要請され、既に条件提示も受けている。揺れ動く中で下した重大な決断。「いろんなことに挑戦しながらやってきた。もっと野球がうまくなりたいし、レベルアップしたい」と異環境へ挑む決意を固めた。 国内外の球団との交渉が可能になり、かねて「興味がある」と公言してきたメジャー挑戦を視野に入れつつ、国内(移籍、残留)を含めて可能性を探る。新井監督は「選手として勝ち取った権利。後悔のないように」と理解を示したという。 8年連続で100イニング超の登板を重ねてきたタフな右腕。鈴木清明球団本部長は「故障せずによく働いてくれたと思う。数年前からアメリカに挑戦したいと聞いていた。先発が一枚減るのは痛いが、やってみたい気持ちがあるなら」と話した。(江尾 卓也)