消えかける軟式野球の灯火「県内の高校の人と対戦したい…」球児たちの“まっすぐ”な思い 出場予定校『1校のみ』で歴史上初の中止となった秋の県大会 青森県内の軟式野球の現状
青森山田が準優勝で選抜切符を確実にした「秋の高校野球東北大会」。野球には“もう1つ”の「東北大会」があります。それは軟式野球です。 【写真を見る】消えかける軟式野球の灯火「県内の高校の人と対戦したい…」球児たちの“まっすぐ”な思い 出場予定校『1校のみ』で歴史上初の中止となった秋の県大会 青森県内の軟式野球の現状 青森では、2024年に初めて出場予定校が1校となり、秋の県大会が中止となりました。県内の『軟式野球の現状』を取材しました。 ■消えかける『軟式野球の現状』 秋晴れの下、東北大会に向けて練習に励む野球部の選手たち。追いかける白球は「硬式球」ではなく「軟式球」です。 弘前工業軟式野球部は2年生3人、1年生8人の11人で活動しています。 弘前工業 軟式野球部 丸山奨心 主将(2年) 「硬式と違ってボールが飛ばないので、点数が入りづらくて接戦になるのは個人的にはとてもおもしろいと思う」 1年生部員のうち4人は初心者。中学までバレーをしていた金持佑京選手も、高校から始めた1人です。 弘前工業 軟式野球部 金持佑京 選手(1年) 「最初はいろいろ覚えることが多くて大変なことがありました。自分もまだ経験が浅くて、優しく教えてくれてとても親切でした」 純粋にチームメートと野球がやれる喜びを口にする一方、この秋、1つ残念なことがありました―。 ■「県内の高校の人と対戦したい―」球児たちのまっすぐな思い 県高野連は9月、秋の県大会の中止を発表しました。 弘前工業 軟式野球部 金持佑京 選手(1年) 「県内の高校の人と対戦したいという気持ちはあった」 出場校が1校のため大会は中止となりました―。 70回を超す歴史の中で、部員不足による大会中止は初めて。弘前工業はチームが組めるぎりぎりの人数ですが、これでも県内最多です。 弘前工業 軟式野球部 金澤航 監督 「試合をやることで得られるものは絶対ある。そういった部分、練習でしっかりやったものが結果として出せれば一番良かった。こういった形で県大会がなかったのは非常に残念」 ■他県への遠征以外では『練習試合』の相手を探すことも難しい現状… 硬式と同様、「少子化」や「スポーツの多様化」を背景に全国的に軟式野球部は減少を続け、福島や石川など8県ではすでに加盟校が「0」となっています。青森県でも、統計が残る1983年度の23校557人をピークに、今年度は4校52人まで減少しています。
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