ECB、年内に「あと数回」の追加利下げへ-ポルトガル中銀総裁
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)は年内に恐らくあと数回の利下げを行い、景気を支えるだろうと、政策委員会メンバーのセンテノ・ポルトガル中銀総裁が語った。
ブルームバーグ・テレビジョンのインタビューに2日応じたセンテノ氏は、ECBのアプローチに従えば7月の利下げを排除すべきではないことが示唆されると主張。同氏は政策委員会の中でハト派寄りと見なされている。
センテノ氏はECBフォーラムが開かれているポルトガルのシントラで、「年内に数回の追加利下げを見込んでいる」と述べ、「会合ごとに決定していくとの戦略に従う必要がある。前向きなデータが続くことを期待する」と付け加えた。
センテノ氏の発言は、政策委員会のタカ派メンバーが今週示した見解とは異なる。ベルギー国立銀行(中銀)のウンシュ総裁は、あと1回の追加利下げは比較的容易だが、それ以上の回数となるとインフレが2%に向かって低下している明確な兆候が必要だと指摘。チーフエコノミストのレーン理事は、7月には行動するだけの十分な情報が得られていないと示唆した。
ECBレーン理事、6月データはサービスインフレの疑問に答えず (1)
ラガルド総裁は1日夜のECBフォーラム開会に際し、「インフレについていくつかの不透明性がまだある」と述べ、リスクが過ぎ去ったと確信できるほどの十分なデータを収集するには時間がかかるだろうとの認識を示した。
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原題:ECB’s Centeno Predicts ‘a Few More’ Interest-Rate Cuts This Year(抜粋)
--取材協力:Joao Lima、Mark Schroers、Alexander Weber.
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Craig Stirling