【ウインターカップ注目校】京都精華学園(京都)「“負けない強さ”を見せ今年の集大成へ」
堀内桜花(シャンソン化粧品シャンソンVマジック)、八木悠香(ENEOSサンフラワーズ)、ディマロ ジェシカ ワリエビモ エレ(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)の3人を中心に、昨年はインターハイ、U18日清食品トップリーグ、ウインターカップと3大会で優勝を果たした京都精華学園高校(京都府)。 昨年のウインターカップ決勝後、当時2年生で現在3年生の橋本芽衣、桃井優らは、年明けから本格的に始動する新チームについて、「私たちらしく戦いたい」と語っていた。 一学年上の堀内、八木らは1年生のころからチームを支え、同校を日本一に導いた立役者たち。その柱ともいえる選手が抜けることはチームにとって大きな変化だった。ガードでいえば、司令塔の堀内は170センチ近い高さがあったため、堀内が抜けたあとはどうしてもサイズダウンが否めず、インサイドでも191センチのユサフ ボランレ アイシャット(3年)や179センチの石渡セリーナ(2年)らはジェシカや八木と比べるとまだキャリアも浅かった。そういったことを含め、橋本も桃井も昨冬の時点ではチームの現状を冷静に見つめていたのだろう。 だが、フタを開けてみれば、ここまでインターハイ、U18日清食品トップリーグを制覇。ウインターカップでも優勝候補の筆頭に挙げられている。 ただ、その道のりは決して楽なものではなく、同じ京都の京都両洋高校にはインターハイ予選、近畿大会決勝、U18日清食品トップリーグといずれも2点差での辛勝。インターハイでも桜花学園高校(愛知県)との3回戦、岐阜女子高校(岐阜県)との決勝は1点差での勝利で、U18日清食品トップリーグでも敗れた試合や接戦なども多々あった。 それでも負けなかった理由の一つに3年生たちの存在がある。正ガードとして、キャプテンとしてチームをまとめる林咲良(3年)は勝負どころでシュートを沈め、橋本は得意の3ポイントシュートだけでなく積極果敢な攻撃を仕掛ける。桃井は持ち味のディフェンスでの貢献が大きく、インターハイ決勝では岐阜女子の最後のオフェンスを防ぐ好ディフェンスを見せた。また、センターのボランレも粘り強いリバウンドでチームを引っ張っている。そうした最上級生たちを2年生の石渡や強心臓のプレーを見せる1年生らが後押ししていることもチームの強みだろう。そんなチームについて山本綱義コーチは、「真面目で素直、謙虚、ひた向き、そして周りの仲間を大事にする」と、評する。 背伸びをせず、自分たちのできることを貫いて、コツコツと力を付けていった京都精華学園。ウインターカップでも“負けない強さ”を発揮し、3連覇を目指す。 文=田島早苗
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