<ニート株式会社>会社設立目指すニートたちの声
170人超のニートが設立し、全員が取締役になるという「NEET株式会社(仮称)」。会社設立に向けた、定款委任状の押印のために集まったニートたちは、どのような思いでここに集まったのか、聞いてみた。一口に「ニート」と言っても、彼らは経歴も考え方もバラバラで多様だ。(※名前は会社内でのニックネーム) [写真]メンバー全員が株主ってどういうこと?
■冷水(男性、34) 行政書士の事務所に入っていたが、そこを出て、独立して事務所を構えた。しかし飛び出してみたら営業をしっかりやらないと仕事も来なくなった。趣味も忙しくなって、だんだん営業もしなくなり、次第にニート化した。 〈ニート株式会社について〉ここでは自分の役割があることに充実感がある。自分は行政書士なので、法律関係の案件では自分が答えないと誰も答えられない。今はお金をもらってない。辞めたければいつでも辞められる。対等な人間関係がいい。 〈社会に言いたいことは〉人生の選択肢がもっといろいろあっていいのでは。いまは仕事が人生の中心で効率主義的。人生のための仕事であって、仕事のための人生ではないと思う。 ■komasen333(男性、27) 4年前に大学を卒業したが、正社員には一度もなれず、アルバイトしか経験がない。就職活動は途中でやめてしまった。卒業後もしたりしなかったり。広告業界に興味あったが、なかなか決まらず、高望みしてこじらせてしまった感じ。 〈ニート株式会社について〉ここに来たら仕事をくれるとか、サポートしてくれるというイメージだったが、「ニート1人1人が立ち上がって!」という言葉を聞いて目が覚めた。大学時代から詩を書くことが好きだった。書く力を生かしていきたい。結果的にお金がついて来ればラッキー。 〈社会に言いたいことは〉大学新卒の一括採用。ここでこぼれ落ちると「既卒」扱いになってしまう。でも、既卒で決まらなかった場合の別の道筋がない。大学3年で人生が決まってしまう。そのしわ寄せがずっと続くのは良くない。そんな感じでニートやフリーターが増えて来たのだと思う。 ■Jentoru(男性、30) 2年前まで大学で働いていて正社員だった。それからゲームを作ったりアプリを作ったりしていた。でも1人でできることはしれている。世の中を変えたい、と思っていた矢先、このプロジェクトを知った。 〈ニート株式会社について〉いろいろと一緒にやれる仲間を見つけるかもと参加。いまは、ニート問題を解決する「ニート総研」をやりたい。世の中生きづらくて、楽しめていない人が多いと思うから。人生を「神ゲー」に、がコンセプト。 〈社会に言いたいことは〉いろいろな問題は「ニート総研」で解決していきたい。