ユーロ圏、4月の民間部門活動が11カ月ぶり高水準-ドイツがけん引
(ブルームバーグ): ユーロ圏の民間部門の経済活動は、好調なサービス部門とドイツの成長回復にけん引され、11カ月ぶりの高水準に達した。
S&Pグローバルが23日に発表した4月のユーロ圏HCOB総合購買担当者指数(PMI)は51.4と、エコノミストの予測値50.7を上回り、景気拡大を示す50を2カ月連続で上回った。ドイツは昨年6月以降で初めて50を超えた。アナリストは50未満を予想していた。
HCOBのチーフエコノミスト、サイラス・デラルビア氏は、4月の数字はユーロ圏経済が4-6月(第2四半期)に0.3%拡大し、1-3月(第1四半期)の成長率に匹敵することを示唆すると述べた。
ブルームバーグのエコノミスト調査では、4月30日発表の1-3月成長率は0.1%と予想されている。
ドイツの総合PMIはサービス業がけん引し、10カ月ぶりに50を上回った。製造業は前月よりは小幅なものの、引き続き縮小した。
「景気後退は主に製造業に集中しているもようで、経済全体は景気後退をぎりぎりのところで回避した可能性がある」とデラルビア氏は述べた。「サービス部門が経済全体の起爆剤となるかもしれない」と続けた。
昨年の最終四半期に縮小したドイツ経済は、1-3月もマイナス成長となり浅い景気後退に陥ったと見込まれていた。しかし、ドイツ連邦銀行は先週、鉱工業生産、輸出、建設が持ち直したため、1-3月の生産はわずかに増加した公算が大きいと発表した。
デラルビア氏もこれに同意し、「ナウキャスト」モデルでは第1四半期が0.1%、第2四半期は0.2%の景気拡大が予測されていると述べた。
原題:German Rebound Drives Euro-Zone Private Sector to 11-Month High(抜粋)
--取材協力:Joel Rinneby、Mark Evans、James Hirai.
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Alexander Weber, Zoe Schneeweiss