米高官、ガザ停戦「合意に近づいている」 双方、前向き姿勢
パレスチナ自治区ガザ地区の停戦交渉を巡り、米国のカービー大統領補佐官は17日、保守系のFOXニュースのインタビューで「停戦合意に近づいている」と述べた。敵対するイスラエルとイスラム組織ハマスの双方からの前向きな見方も伝えられており、交渉の行方に注目が集まっている。 【写真特集】シリア・アサド政権崩壊 化学兵器に襲われた町 カービー氏は「楽観論には注意が必要だ。我々は以前、そう思って実現できなかったことがあった」と語り、慎重姿勢も見せた。 米メディアによると、イスラエルとハマスの間では、60日間の停戦と引き換えにハマス側が最大30人の人質を解放する案が検討されている。ハマスは17日の声明で、イスラエルが新たな条件を突きつけない限り、停戦と人質解放の合意は可能だと言及した。イスラエルのカッツ国防相も16日、「かつてないほど合意に近づいている」と楽観的な見通しを示している。 米紙ワシントン・ポストは16日、ハマスが恒久的な停戦の要求を取り下げたと報じた。ハマス側については先に、イスラエル軍の一時的なガザ駐留を認めたと伝えられており、さらに譲歩の姿勢を見せた形となる。交渉では、ガザ南部に避難中の住民の北部への帰還を認めるかどうかが焦点になっているという。 イスラエル軍は連日、ガザへの空爆を続けている。ガザ保健当局は17日、昨年10月以降のガザ側の死者が4万5059人になったと発表した。一方で、ガザには約100人の人質が今も拘束されている。【エルサレム松岡大地】