50年間で家族への感謝状は2人目、駐在所で30年継続勤務の夫を支える…表彰された女性「あっという間だった」
長野県警は13日、30年間駐在所で働く警察官の夫を支え続けたとして、長野市中条の長野中央署中条駐在所に勤務する金子成之巡査部長(61)の妻、克子さん(59)に感謝状を贈呈した。県警によると、30年にわたり継続して駐在所に勤務することは珍しく、家族に感謝状を贈るのは50年前の表彰開始から2人目だという。
この日は同駐在所で、県警の鈴木達也・本部長から克子さんに感謝状が手渡された。駐在所は警察官とその家族が住み、地域住民の困りごとなどの対応に当たっている。金子さんは同駐在所に一人で勤務しており、克子さんが落とし物の届け出や道案内を取り次ぐなど業務を支えてきた。
金子さんはこれまで北信地域を中心に6か所の駐在所に勤務。住民と近い関係で働けることを魅力に感じ、駐在所勤務を希望してきた。克子さんのサポートも「すべてが助かっている」と話す。地域には独り暮らしの高齢者も増えており、普段から立ち話をするなど交流を心がけているという。
克子さんも金子さんとともに地域住民との関わりを大切にしてきた。事件が発生し、金子さんが駐在所を長期間、不在にすることがあり、不安になったこともあったが、地域住民が話し相手になってくれたことが印象に残っているという。
感謝状を手にした克子さんは「30年間はあっという間だった。これからも夫の力になるよう努力して、少しでも地域の人々とふれあっていきたい」と語った。