【旅の絶品グルメ】宮崎から世界へ!セレブ御用達の「宮崎牛」のルーツを探る旅
東京から飛行機で1時間半。雄大な山と海に囲まれ、燦々と降り注ぐ太陽が育んだ食材豊かな九州・宮崎県。その中でも特筆すべきは、今や海外でもその名を轟かせている宮崎牛です。今回はそんな世界の食通たちの舌を虜にする、宮崎牛の美味しさの秘密と、底知れぬ宮崎グルメの魅力をお届けすべく、編集部が宮崎県を訪ねました。 【画像一覧を見る】
20年間王者に君臨し続ける「宮崎牛」
宮崎県は、和牛の飼養頭数が北海道、鹿児島に次ぐ全国3位。また、近江牛や佐賀牛になる子牛の一部も、宮崎から出荷するほど全国屈指の黒毛和牛の名産地です。そもそも「宮崎牛」とは、生まれも育ちも宮崎県の黒毛和牛というだけではありません。指定された種雄牛を父にもち、かつ肉質等級が4等級以上と認められた牛のみがその名を名乗ることができるのだそう。 そんな宮崎牛は、5年に1度開催される全国和牛能力共進会(通称「和牛のオリンピック」)において4大会連続最高賞である内閣総理大臣賞を受賞。最近では松山英樹を含む多くのスポーツ選手が宮崎牛を愛食する他、米国アカデミー賞アフターパーティーでも提供されるなど、世界中の人々を魅了しています。 そんな宮崎牛のルーツを探るため、日南市で繁殖・肥育の一貫経営をされている蓑毛(みのも)さんの牛舎へ。ここでは父・稔治さんが、「肥育農家」として120頭ほどをセリ市後の子牛から出荷まで約20ヶ月かけて育てています。また、息子・敏雄さんが「繁殖農家」として、生まれてからセリ市に出すまでの子牛の世話を行っており、父子2代にわたって宮崎牛の飼育が継承されています。 日本一の和牛を育てるのだから、何か他とは違う特別なことがあるのだろうと思いきや、餌は麦、とうもろこし、大豆といった基本的なものを使っているのだとか。蓑毛さんの言う日本一の和牛を育てるコツは、「いっぱい食べられて消化できる、丈夫な胃を作ってあげること」「牛がのびのびと過ごせるように、焦らず穏やかに、丁寧に」と言う至ってシンプルな肥育方法。長年に渡って凡事徹底の姿勢を貫くことこそが、世界に誇る宮崎牛を支えているのだと再確認。 宮崎牛含め、日本の牛は「トレーサビリティ管理」が徹底しており、牛がどこで産まれ、どこの誰が、どんな飼料を与えて育てたのか、誰でも簡単に検索することが可能です。繁殖農家・肥育農家含めて宮崎牛に関わる全ての方々が、責任を持って育てている軌跡がわかり、消費者にとっても安心できる取り組みとして評価されています。