台湾のインフルエンサー、仁淀川流域のサイクリングをSNS発信…「清流と新緑まぶしい」
台湾で人気のサイクリストで、インフルエンサーのリンダさん(38)が、高知県いの町や越知町などの仁淀川流域を初めて自転車で走り、清流と融合した絶景ポイントを動画や写真に収めた。台湾は世界有数の自転車大国で、県も特集記事をポータルサイトに近く掲載し、台湾の愛好家や観光客を呼び込みたい考えだ。 【写真】笑顔でポーズを決めるリンダさん(高知県越知町で)
リンダさんは日本が大好きで、各地のサイクリングイベントなどに参加し、サイクリストの視点からコースや地域の魅力をSNSで発信している。ユーチューブの登録者やフェイスブック、インスタグラムのフォロワーが計約12万人に上り、影響力は絶大だ。
高知の良さを台湾などに広めてもらおうと県に招かれ、5月下旬に全国から約260人が集まった自転車イベント「高知仁淀ブルーライド」のショートコース(65キロ)に参加。アニメ映画「竜とそばかすの姫」の舞台になった越知町の浅尾沈下橋では、静かな山あいに集落が点在し、日本の原風景のようなノスタルジックな雰囲気に驚きながら何度もポーズを決めてカメラに笑顔を向けていた。
当日は小雨が交じるあいにくの天候だったが、リンダさんは「コースは車が少なくとても走りやすい。清流と新緑がまぶしく、晴れるとどんなにきれいなんだろう」とすっかり気に入った様子。滞在中はカツオのたたきを食べたといい、「高知は食べ物がおいしく、人は台湾のように明るくてフレンドリー。すごく親しみを感じる。今度はにこ淵などの仁淀ブルーを見に行きたい」と声を弾ませた。
台湾から高知への交通手段として、昨年5月、格安航空会社(LCC)「タイガーエア台湾」が台北と高知空港の間で定期チャーター便を就航。平均搭乗率は9割を超える人気で、昨年10月までだった就航期間が今年10月末までに延長された。
リンダさんは今回、高知市やいの町の観光名所も巡り、県はスポーツツーリズムポータルサイト「スポる!高知」で特集記事を組む予定。担当者は「サイクリングは台湾で人気があり、自然豊かな高知を自転車で楽しんでもらいたい。高知龍馬マラソンへの誘致を進めるなどインバウンド需要を取り込み、台北―高知線の定期便化につなげたい」としている。
読売新聞