高性能でライダーに優しい、マルチパーパスモデル「XLディグリー」
乗り手に優しく、走行性能の高い車体
シート高は79mmとオフロードバイクとしては良好な足つき性を確保、燃料タンクは9.3Lとロングツーリングもこなせる航続距離を確保した。ホイールサイズはフロント21、リア18インチの本格オフロード仕様であり、車重も129kgと装備を考えれば充分に軽量に仕上げられていたと言えるだろう。フレームは丸鋼管と鋼板を組み合わせたセミダブルクレードル形式で、スキッドパイプとしての機能を持たせたボルトオンタイプのアンダーフレームが組み合わされる。ブレーキはフロントに240mm径のディスクブレーキ、リアには100mm径のドラム式を採用。1995年にはマイナーチェンジが行なわれ、リアブレーキのディスク化を中心とした装備の充実が図られている。
オフロードバイクの可能性を広げたマルチパーパスモデル
オフロードバイクではあるが、足付き性の向上やセルスターターの採用などで実用性を高めたXLディグリーは、オフロードから市街地まで走りを楽しめるマルチパーパスバイクとして愛された。後継モデルとして登場したXl230も生産中止となった今、1台のバイクに幅広い用途を求めるユーザーに乗って欲しい1台だ。
XLディグリー(1991)主要諸元
・全長×全幅×全高:2,100×815×1,155mm ・ホイールベース:1,360mm ・シート高:790mm ・車重:129kg ・エンジン:水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ 249cc ・最高出力:25PS/8,000rpm ・最大トルク:2.5kg-m/6,500rpm ・燃料タンク容量:9.3L ・変速機:6段リターン ・ブレーキ:F=ディスク、R=ドラム ・タイヤ:F=2.75-21 45P、R=4.60-18 63P ・価格:37万9,000円(1991年)
後藤秀之