『るろうに剣心』クライマックス間近 沢下条張、本条鎌足……今後登場する十本刀キャラの強さを考察
志々雄真実と剣心との対面や十本刀の登場で、いよいよクライマックスに差し掛かったアニメ『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の京都動乱編。すでに十本刀最年少にして最強の剣士・瀬田宗次郎の剣技や強さはアニメに登場済みだが、それ以外の構成員たちも粒揃いだ。本稿では、今後登場する十本刀のキャラクターやその強さについて紹介していきたい。 【画像】「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」とAyase×R-指定がMVでコラボ ▪️陽気なキャラと残虐性のギャップがすごい! 沢下条張と本条鎌足 志々雄真実の配下である十本刀は、作中のヒール役にあたり、いずれも粒揃いの剣客たちだ。バトル漫画の悪役というと、ダークな一面に焦点があたりがちだが、こと十本刀の中でも“刀狩の張”こと沢下条張と"大鎌の鎌足"こと本条鎌足は、陽気で社交的な言動とその残虐さのギャップが魅力のキャラクターだ。 すでにアニメの新シリーズにも登場済みの沢下条張は、数々の名刀を編み出してきた新井赤空の殺人剣を長年収集している刀剣コレクター。軽口の関西弁で一見陽キャラに見えるが、集めた刀剣で人を斬るのが大好きな殺人狂だ。欲しい刀のためなら手段を選ばない性格で、新井赤空最後の一振りを手にいれるために、その息子・青空宅を訪れた際には、赤ん坊の伊織を人質に取り、青空夫妻を脅している。 条張の怖いところは、最初に青空宅を訪れた際には伊織に笑顔で話しかけ、けん玉遊びをして気を引こうとしていたにも関わらず、刀の隠し場所を知るためには躊躇なく刀を向け、手に入れた後の試し切り相手にしようとするところだ。登場シーンの気の良いお兄ちゃん然とした笑顔と、手に入れた刀で人を斬るところを想像している時の残忍で不気味な笑顔には大きなギャップがある。 ただ、様々な種類の殺人刀を使い分けることに意識が向いていることもあり、剣技を磨くことにあまり意識がいってないのか、スピードでは早々に剣心に見切られ、突き技で殺そうとした際にも「突き技で殺そうとするなら斎藤以上の実力がないと無理だ」的なセリフを吐き捨てられている。ギャップのあるキャラクターと、悪役としては3枚目でニクめないのも彼の魅力と言えるかもしれない。 志々雄に恋心を抱き、その忠誠心も、他の十本刀とは一線を画すのが本条鎌足だ。露出度高めで艶やかな着物を着た一見、華奢な美女風なのだが、実は男の娘。ただ、元気はつらつの陽キャラのような振る舞いながらも、戦闘で敵前逃亡した部下を容赦なく切り捨てたり、薫たちとの戦いに敗北した際には自害しようとしたりなど、他の十本刀同様残虐さや戦いに対してのシビア一面も持ち合わせている。 さらに彼女(彼?)の面白さは、声やルックスは女性らしさにこだわるわりに、武器は鎖分銅がついた大鎖鎌で、軽く見積もって30kg以上はあるその鎖鎌を高速回転させた技を得意技としており、戦闘においては女性らしさや可愛げをかなぐり捨てている点だ。さらに敗北した際にも「志々雄様に顔向けできない」と潔く死のうとするなど、実は戦い方も性格もかなり男らしい。 条張と鎌足は、十本刀の中ではさほど強くはないが、原作で志々雄死後の後日談にも登場するキャラクターとなっている。そういった点でも要注目なキャラクターと言えるだろう。 ▪️"盲剣"の魚沼宇水と"明王"の悠久山安慈、どちらが強い? 十本刀で、志々雄に全幅の信頼を置かれている側近・瀬田宗次郎に次ぐ実力を持つメンバーといえば、"盲剣"の魚沼宇水か"明王"の悠久山安慈だが、果たしてどちらの方が強いか考えたことはあるだろうか? エピソード内で十本刀同士が死闘を繰り広げることはないが、宇水はかつて志々雄に敗れて目を切り付けられて失明し、「隙あらばいつでも斬りかかって構わない」という条件で彼の仲間になったという過去を持つ。対する安慈は、利害の一致から十本刀に参加。ただし、志々雄から一目置かれており、殺人や襲撃などの命令を下されてもそれを実行に移すかは安慈自身で決めて良い、という許しを得ているのだ。 また、宇水は京都大火作戦で巻町操を殺害しようとした際に、無駄な殺生を嫌う安慈から妨害されて引き下がっている。宇水自身が、安慈と戦えば無傷でいられないと引き下がった形だ。こうした事実から推測すると、実際の実力でいうと安慈の方が上ではないか、という仮説が成り立つ。 十本刀は、剣心以外のキャラと戦うメンバーも多く、原作エピソードからその実力を正確に順位づけすることはできない。ただ、彼らが志々雄の配下となった背景や待遇差などを比較していくと、今後の京都動乱編をより楽しめることは間違いないだろう。
あさみ