【西武・外崎修汰 書籍『マイペースでいいじゃん!』】“トノ様”初の自伝! 発売前に重版決定!
他球団が「指名できない」選手
筆者は西武入団1年目から外崎と取材対象として接しているが、独特な空気感を持った選手だ。青森県出身で純朴。一言で表現すればマイペース。大学まで本能的にプレーし「野球の流れも知らなかった」という。 そんな話を育成力に定評のある某球団のトップスカウトにしたら、「うちでは絶対に指名できないタイプの選手。そこからプロ入り後に伸ばしていく西武はすごい」と率直に驚いていた。 なぜ、外崎は西武でレギュラーになることができたのか──。 球団やスカウトが獲得した選手の成否やプロセスを踏まえて“答え合わせ”をするように、上記のテーマを持って本書を読み直すと興味深い点がいくつも浮かび上がってくる。 「『まあ、仕方ないよ』と思える性格が良かったのかもしれません」 外崎自身は客観的にそう分析した。 メジャー・リーグでは「メイクアップ」という選手の内面がスカウト時に重要な指標になるように、性格は人の成長を大きく左右するものだ。 「マイペースでいいじゃん!」 そう言い切る外崎はプロ野球選手として恵まれた性格に生まれ、両親に育まれたのだろう。同時に「考え過ぎちゃう」面もある。相反するような性格を備えるのは人間の性だが、外崎は自分自身をどうコントロールして成長させ、不振をどのように乗り越えてきたのか。 外崎の幼少期から現在地までをタイムラインで知ることで、プロ野球で生き残る者の特性が見えてくるかもしれない。
週刊ベースボール