「まさかあいつがプロに行くとは思わなかった」楽天・古謝樹のプロ初勝利を高校時代の恩師が祝福
◆日本生命セ・パ交流戦 中日2―7楽天(8日・バンテリンドーム) 楽天・古謝樹投手(22)が6回9安打2失点の粘投で、待望のプロ初勝利をあげた。湘南学院高時代の臨時コーチで元横浜高部長の小倉清一郎氏が、古謝の高校時代を振り返った。 * * * * 最初は全然注目していなかった。俺も60人近くプロに行かせたけど、高校2年くらいまではそこらのピッチャーと変わらない。だから最初は、まさかあいつがプロに行くとは思わなかった。「(元ロッテ投手の)成瀬になれ」って言って、ネットとネットの間の狭い空間で、腕をバッターに見せないようにするための指導をした。大学2年の頃に体ができて球にノビが出てきた頃から、順調にいけばプロに行くかもと思ったな。 プロに入って連絡は全然なかったけど、先日「もうすぐ1軍に上がります」って電話があった。「今年は3勝くらいすればいいよ。そうしたら来年7、8勝できるから。四球は気にしないでどんどん出して。びびって放っちゃだめだよ」って伝えた。 大学に進学して野球を続けるか悩んだこともあった。その時には「お前、もったいないからやんなさい」って、高校の監督やコーチと一緒に背中を押した。高校の時に「焼き肉に連れて行って」って言ってきたから、野球部のやつをもう1人連れて焼き肉を食べさせたこともあった。あの野郎、一番高い特上カルビを12枚くらい食べやがって(笑い)。会計も3人で4、5万くらいした。まあでも、活躍してくれることが一番の恩返し。あとは俺の名前を出してくれるのはうれしいな。(湘南学院高時代の臨時コーチ=元横浜高部長・小倉 清一郎)
報知新聞社