車ナンバープレートの「封印」で福井県内2社が不適切な取り扱い 国交省調査で確認、使用済みの再利用など
国土交通省は8月9日、車のナンバープレートに取り付ける「封印」を巡り、使用済みの封印を再利用するなど不適切な取り扱いがあったとして、福井トヨペット(本社福井県福井市)など3道県4社の業務委託を解除したと発表した。トヨタカローラ福井(同)など16都県24社は半年間、委託を停止する。 国交省によると、封印は後部プレートの左上の留め具にかぶせるキャップ。道路運送車両法で取り付けを義務付けており、盗難防止や不正改造がないことを証明する役割がある。各運輸支局のほか、国から委託された自動車販売会社や民間整備工場でも、事前に申請した場所で責任者が立ち会うなどの条件を満たせば装着できる。 北海道の自動車販売会社で不適切な取り扱いが発覚したことを受け、国交省が4月に委託先の全国約2500事業者を調査。この結果、再利用のほか、申請外の事業場での取り付けなど4項目の不適切な取り扱いが確認された。福井トヨペットは全4項目、トヨタカローラ福井は再利用があった。委託が解除された会社は今後2年間委託を受けることができない。 福井新聞の取材に対し、両社とも不適切な取り付けをしていた期間や件数など詳細は不明とした。トヨタカローラ福井では過去半年ほどを調査した結果、1カ月当たり1~2件確認されたが、現在車両に取り付けられている封印は交換の必要はないという。両社は「封印業務に関する指導教育が行き届いていなかった。深く反省し適正な作業手順の構築や監査体制の見直しに取り組む」としている。
福井新聞社