海外オンラインカジノで賭博容疑…東京消防庁職員の男ら10人書類送検、追跡専用ツールで特定
海外のオンラインカジノで賭博をしたとして、警視庁は26日、東京消防庁職員の男(35)(東京都小平市)ら20~60歳代の男女10人を単純賭博容疑で東京地検に書類送検した。警視庁が導入した暗号資産の流れを追跡する専用ツールで、初めて容疑者を特定した。
発表によると、10人は昨年4月29日~今年9月19日、中米カリブ海のオランダ領キュラソーの企業が運営するオンラインカジノサイトに国内のスマートフォンやパソコンから接続し、ルーレットやサッカー賭博、バカラ賭博などをした疑い。
警視庁は昨年9月、オンラインカジノの決済システム運営会社を常習賭博ほう助容疑で摘発。この会社が管理していた暗号資産の口座を独自の専用ツールで解析したところ、10人が200万円~1億4000万円相当の暗号資産を送り、サイト内で賭け金として使うポイントに交換していたことが確認された。
10人はいずれも容疑を認め、一部の容疑者は「暗号資産を使えば、足がつかないと思った」と供述している。警視庁は書類送検に際し、起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。
警視庁は専用ツールを通じ、同じオンラインカジノを利用していた全国の約130人を特定し、居住地などを管轄する警察本部と共有。今回、書類送検された10人を含め、24都府県警が計57人を摘発したという。