絶滅の危機「絶メシ」を救え! 地元で愛される絶品の味を守る人たち
今回のテーマは、「“絶メシ”を未来に継ぐ!~愛される地元の味~」。 地元で愛されながらも店主の高齢化や後継者がいないため、絶滅の危機に瀕している絶品グルメ「絶メシ」。 群馬県高崎市では、老舗カレー店を継承した若者が、先代の死を乗り越え、味を守るべく新たな挑戦に動き出していた。 石川県志賀町では、40年以上続くドライブインの名物ラーメンを作る80歳のおばあちゃんが、能登半島地震で被害を受けながらも店の再開を決断する。 失われるには惜しい絶品の味を守ろうと奮闘する店主たちの戦いに密着した。 【動画】 絶滅の危機「絶メシ」を救え!
亡くなった先代の意志を継ぎ、老舗カレー店の味を守る若者の挑戦
今、地元で愛されてきた絶品の味が、次々に失われている。飲食店の倒産は、ここ1年で過去最多の802件(2023年度 出所:帝国データバンク)。後継者不足が大きな要因の一つと言われている。 群馬・高崎市では、後継者不足を解消する取り組み「絶メシ」プロジェクトが進められている。絶メシとは、“絶滅の危機”にある“絶品グルメ”のこと。 高崎市は、後継ぎが見つからない人気の飲食店60軒以上をリスト化し、絶メシをブランド化することで観光客を呼び込んでいる。 仕掛けたのは、高崎市の富岡賢治市長。「絶メシのリストに載っている店がどんどん繁盛すれば、後継者は見つかると思う」と、狙いを話す。 手打ちラーメンが人気の中華料理店「香珍」の店主・善養寺静雄さん(80)。絶メシのホームページで後継者を募集し、「店を継ぎたい」と何人も訪ねてきたそうだが、去年8月に閉店した。「心が全然ない。お金のことばっかりで」と善養寺さん。愛着のある店を託すことは、そう簡単ではないのだ。高崎市では、61軒の絶メシ店のうち、すでに12軒が閉店を余儀なくされた。
そんな中、絶滅の危機に瀕している店の味を守ろうと立ち上がった一人の若者がいる。 高崎駅から車で約10分の場所にある「カレーハウス印度屋」。高崎市が認定する絶メシ店の一つで、自慢は、チーズたっぷりの「焼きチーズカレー」。