11車種のBEVを持つメルセデスが充電ネットワークの整備に本腰 BEV普及の追い風になるか
メルセデスのBEVは11モデルに
メルセデス・ベンツは、サブブランド「EQ」の段階的な廃止を決定したものの、それはBEVに対する投資を中止するという意味ではない。同社は今後も内燃機関車とBEVに対して、おのおののプラットフォームへの投資と開発を継続する予定だが、やはり将来的にはBEVの時代が到来するという長期的なビジョンは変わらない。 BEV普及の想定外の遅さには彼ら自身も驚きを隠さないが、その一因が充電インフラの整備が進まないことにあるのは、誰もが容易に想像できるところだろう。 現在日本市場には、7タイプのメルセデス・ベンツのBEVが、そして3タイプのメルセデスAMGと1タイプのメルセデス・マイバッハのBEVが正規輸入されている。前者は「EQEセダン」「EQSセダン」「EQA」「EQB」「EQE SUV」「EQS SUV」「G580」といったラインナップ、AMGは「EQEセダン」「EQSセダン」「EQE SUV」、そしてマイバッハは「EQS SUV」ということになるが、やはりその購入時には自宅以外のどこで充電が可能なのか、あるいは目的地までのどこに充電スポットがあるのかを調べる手間が、負担となって感じられるのが大きな問題となっているとMBHPCJの関係者は述べていた。 BEVユーザーの行動パターンを把握し、適切な場所に超急速充電器を設置していくこと。今回MBHPCJはその第一歩を踏み出したが、これがどれほどのセールス効果を生み出すであろうか。まずは充電インフラの整備とセールスの拡大というシナジー効果を期待し、同時にBEVの販売台数の推移に注目したい。 (文=山崎元裕/写真=メルセデス・ベンツ日本/編集=櫻井健一)
webCG