厚生年金の平均月額は14万円だが、実際に達成している人は約46%。年金を増やす方法はある?
日本の年金制度は「厚生年金」と「国民年金」の2階建てになっており、2階部分の厚生年金に加入するのは「国民年金の第2号被保険者」である会社員や公務員です。 ◆【棒グラフ】厚生年金を平均並みの「14万円」受け取れる人ばかりではない 10月15日は2か月ぶりの年金支給日でした。 厚生年金の平均月額は約14万円となっていますが、年金額は現役時代の所得や加入期間に応じて決まるため、人によって差があります。 今回は、厚生年金の受給額ごとの受給者数を確認し、平均月額以上を受け取っている方の割合を見ていきます。 記事の後半では年金額を増やす方法を紹介しているので、ぜひご参考にしてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
厚生年金の平均月額は14万3973円
厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金保険(第1号) 受給権者の平均年金月額は以下のようになっています。 ・男性:16万3875円 ・女性:10万4878円 ・男女計:14万3973円 ※国民年金部分を含む 男性と女性の平均月額には6万円ほどの差があり、平均すると14万3973円です。 では、実際に平均月額以上の厚生年金を受け取っている方はどのくらいいるのでしょうか。
【厚生年金】受給額ごとの受給者数
受給額ごとの受給者数から、平均月額以上の年金を受け取っている方の割合を見てみます。 【厚生年金】受給額ごとの受給者数 ・1万円未満:6万1358人 ・1万円以上~2万円未満:1万5728人 ・2万円以上~3万円未満:5万4921人 ・3万円以上~4万円未満:9万5172人 ・4万円以上~5万円未満:10万2402人 ・5万円以上~6万円未満:15万2773人 ・6万円以上~7万円未満:41万1749人 ・7万円以上~8万円未満:68万7473人 ・8万円以上~9万円未満:92万8511人 ・9万円以上~10万円未満:112万3972人 ・10万円以上~11万円未満:112万7493人 ・11万円以上~12万円未満:103万4254人 ・12万円以上~13万円未満:94万5662人 ・13万円以上~14万円未満:92万5503人 ・14万円以上~15万円未満:95万3156人 ・15万円以上~16万円未満:99万4044人 ・16万円以上~17万円未満:104万730人 ・17万円以上~18万円未満:105万8410人 ・18万円以上~19万円未満:101万554人 ・19万円以上~20万円未満:90万9998人 ・20万円以上~21万円未満:75万9086人 ・21万円以上~22万円未満:56万9206人 ・22万円以上~23万円未満:38万3582人 ・23万円以上~24万円未満:25万3529人 ・24万円以上~25万円未満:16万6281人 ・25万円以上~26万円未満:10万2291人 ・26万円以上~27万円未満:5万9766人 ・27万円以上~28万円未満:3万3463人 ・28万円以上~29万円未満:1万5793人 ・29万円以上~30万円未満:7351人 ・30万円以上~:1万2490人 厚生年金の受給者1599万6701人のうち「15万円以上」を受給している方に限定してみると、合計で737万6574人となっており、その割合は全体の約46%です。 ただし、上記の平均月額は税金や社会保険料が差し引かれる前の金額なので、手取り額で考えるとその割合はさらに低くなるでしょう。 なお、上記の年金月額には基礎年金部分も含まれているので、国民年金と厚生年金の合計額ということになります。 人によっては厚生年金を受け取らないケースもあるので、国民年金のみの受給者数も加味すれば、実際の割合はさらに低くなることに注意しましょう。 年金額が少ない場合、他の収入源を持つか貯蓄を取り崩して生活する必要があるため、なるべく多くの年金を受け取りたいところです。 次章にて、年金額を増やす方法について解説します。