ネコや鳥なども被害、ゆっくりと死に至る残酷なネズミ粘着シートを禁止の動き、米国
粘着シートを使わないネズミ対策
ハーマンス氏のような動物保護活動家も、ネズミの駆除が必要な場合もあることを認めている。 しかし、まず人々が行うべきは、食べ物や水、隠れ場所へのアクセスを最小限に抑えることにより、自宅をネズミにとって魅力的でない場所にすることだと、彼らは主張する。 「いくらトラップを仕掛けても、シンクの下に穴があいていれば、ネズミはそこを通り抜けてきます」と氏は言う。 自宅のネズミ対策としては、動物が入れないゴミ箱を買う、家屋の開口部をすべてふさぐ、家の内外にある食べ物の残骸を片付けることなどが挙げられる。米疾病対策センター(CDC)が提供するネズミ対策の指針では、隙間や穴がありそうな場所やそのふさぎ方について特に詳しく説明されている。 どうしてもトラップが必要な場合には生け捕り用のものを使い、ほかの野生動物を傷つける可能性のある殺鼠剤などの毒物を避けるよう、ハーマンス氏は勧めている。 そして、もし意図しない動物を捕獲してしまった場合には、最寄りの野生動物病院へ連れて行ってほしい。 「だれにでも間違いはあります」と氏は言う。「その怪我が防げるものだった場合、それはわれわれにとって、野生動物を保護するために今後何をすべきかを人々に知ってもらう機会となります」
文=Tina Deines/訳=北村京子