【大学野球】日本代表主将はこの男しかいない! 抜群のキャンプテンシーを持つ早大・印出太一
早大で「勝てる主将」を証明
【侍ジャパン大学代表候補合宿】 [バッティングパレス相石スタジアムひらつか] 今回の大学日本代表候補合宿における最大の関心は「主将選出」だった。参加メンバー45人を見渡した際、この男しかいないと思った。 【選手データ】印出太一 プロフィール・寸評 2024年の早大で第114代主将を務めている印出太一(4年・中京大中京高)である。 高校時代も圧倒的な統率力で伝統校の主将・正捕手を担い、2年秋の明治神宮大会優勝へと導いた。高橋宏斗(中日)とバッテリーを組み、翌春のセンバツでは優勝候補の筆頭だったが、コロナ禍で中止。新チーム結成当初から掲げていたタイトル4冠(明治神宮大会、春のセンバツ、夏の選手権、秋の国体)の目標は、無念にも消滅してしまった。 センバツ出場32校が招待された2020年8月、1試合限定の甲子園交流試合では智弁学園高(奈良)に勝利。愛知県高野連主催の独自大会優勝を通じ、前年秋の新チームから公式戦無傷の28連勝で終えた。仮に高校日本代表チームが編成されていたとすれば、印出は世代を代表するリーダー候補であったはずだ。 早大でも2年春から正捕手で、蛭間拓哉(西武)が卒業した3年春からは不動の四番。最終学年で主将となり、今春の東京六大学リーグ戦を7季ぶりに制し、全日本大学選手権は9年ぶりの日本一こそ逃すも準優勝。「勝てる主将」「勝てる捕手」をあらためて証明した。 選考合宿初日。侍ジャパン大学代表を指揮する堀井哲也監督(慶大監督)は、メニューを動かすリーダー役に印出を指名した(同合宿は1日ごとに交代。2日目は青学大・西川史礁、3日目は愛知工大・中村優斗)。東京六大学リーグ戦では、常日頃から早慶のライバル校として切磋琢磨。印出のキャラクターを理解しており、指揮官の意図が見えてきた。 「初日に抜てきしていただけるとは思っていませんでした。2023年に大学ジャパンを経験している2人(青学大・西川、大商大・渡部聖弥)ではなく、自分が指名されたので、プレッシャーを感じましたけど、早稲田で経験を積ませてもらっているのと、選んでいただいたのは幸せなこと。感謝の思いであると同時に4年生ですので、また、3年生以下が多いメンバー構成。『入り』が大事なので、自分からスタートなので、4年生で空気を作っていきたいと思っていました。早稲田よりも意図的にトーンを上げて、声を出していかなといけないな、と。早稲田の選手は張り上げなくても動いてくれますが、他のチームの人ばかりなので、そういう意識でいました」