大阪・日生球場跡「走れる」ショッピングセンター開業
もりのみやキューズモールBASEがオープン THE PAGE大阪
大阪・森ノ宮の日生球場跡地に建設されていた「もりのみやキューズモールベース」が27日午前開業し、多くの買い物客らが詰めかけた。スポーツや健康にテーマをしぼり、ショッピングセンターの新たな可能性の開拓に挑む。かつて森ノ宮では野球の熱戦が繰り広げられていたが、屋上に設置された1周300メートルのエアトラックを森ノ宮の新名所にとの期待が高まりそうだ。
メダリストらが聖火点灯で開店を宣言
開業に先立ち、記念式典が開かれた。店舗を運営する東急不動産や施設パートナーを務めるアスリートネットワークの関係者、地域住民代表らが出席。岡田正志東急不動産常務執行役員が「日生球場の伝統を受け継ぎ、スポーツや健康づくりで歓声がこだまする場所をめざす。地域に根ざすベースとなり、地域に溶け込んでいきたい」と抱負を語った。 五輪メダリストでアスリートネットワーク副理事長の朝原宣治さんと岡本依子さんが聖火を掲げて登場。出席者全員で聖火台に点灯するスポーツ関連施設らしい粋な演出で、開店を宣言した。
「子どもを連れて遊びにきたい」
店舗のキャッチフレーズは「豊かに生きる、ココロ・カラダ特区」で、キューズモールとしては、あべの店などに続く4店目。約50店舗が出店し、初年度の来店者数の目標は400万人。 最大の特色は屋上に設置された1周300メートルのエアトラックで、朝原さんが監修した。ランニングトラックが商業施設に設置されるのは全国で初めて。市民ランナーが無料で利用できる。アスリートネットワークがスポーツラボを開設し、スポーツや健康づくりに関する各種教室の開催、共同研究などを手掛けていく。 1歳8カ月の男児を抱いて玉造から来店した40代男性は「ファミリーでぶらりと立ち寄れる商業施設が近くにできてありがたい」と、開店を歓迎。飲食系の仕事で夜が遅い半面、「午前中は時間があるので、子どもを連れて遊びにきたい」と話していた。
近鉄ファンの男性「ほんまに懐かしい」
1周300メートルのエアトラックもオープンそうそうランナーが走るなどにぎわいを見せる。「オープンしたからさっそく見に来た」という近所の男性(74)は近鉄バファローズのファンだったとか。近鉄がホームにしていた日本生命球場(日生球場)「むかしここへは、近鉄の試合を見に来てなぁ。いまはもう定年した後やから、きょうはゆっくりと来てみた。ほんまに懐かしいわ。円みたいになっててスタンドみたいやな。わしらの時代はキャッチャーの有田(修三)とかが活躍してたのが懐かしいわ」などとうれしそうに話していた。 また、別の女性(44)は「きょうは休みなんでさっそく来てみた。このトラックは思ったより走りやすいし、大阪城を見ながらこんなに気持ちいいなんてうれしすぎる。ペットホテルとかもあるんで、ここは預けながらトレーニングも楽しめそう」と笑顔で話していた。 森ノ宮の新名所になるか、注目が集まる。詳しくは同店の公式サイトで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)