“親子げんか”で里親抹消 10年以上育てた息子が突然他人に… 三重・名張市
離ればなれになってから2年以上がたった、4月30日。松山さん夫婦は、県が事実誤認に基づいて里親登録を取り消した処分は違法だとして、処分を取り消すことなどを求め津地裁に提訴しました。 松山健さん(79): 「(弟・拓実が)帰ってきてない。連れて行かれたまま一言も話せていない。裁判で勝とうとかそういうことよりもまず、弟・拓実を取り戻さないといけない」
しかし、関係者たちの意見は割れています。三重県の担当者は一般論として、「里親制度は社会みんなで子どもを養育しようというもの。必ずしも元の里親に戻さなければならないというわけではない」としています。一方で、自身も里親経験者で元厚労省官僚の藤井康弘さんは、一般論として「児童相談所は杓子定規な判断ではなく、子どもの現在および将来の最善の利益がどこにあるのかを、よく検討した上で判断すべき」としています。 虐待を疑われるような発言をしたことで、「里親」を除されてしまった松山さん夫婦。虐待から子どもを守ることは大前提ですが、難しい判断になりそうです。何が子どものために良いのか、今後の裁判の行方に注目です。