「ここは私道、ですが有料です」走れば納得の絶景!? いろいろ特殊な関東「私設有料道路」の“使いみち”
1000円払う価値は…ある! 絶景の有料道路
日本には多くの有料道路があります。その代表格は、NEXCO各社の高速道路や首都高速、阪神高速ですが、それ以外にも国道のバイパスや観光道路などが、利用者から通行料金を徴収する形で運営されています。 【こ、これはスゴイ…】「私道の有料道路」5路線の位置と“超絶景”(地図/写真) ところでこうした有料道路のなかに、私企業が運営する道路が含まれていることをご存じでしょうか。 私道の有料道路は観光に特化し、見晴らしを重視して作られていることも多く、いくつかは絶景が楽しめるドライブコースとなっています。また貸し切りなど柔軟な対応も可能なことから、テレビやCMのロケ地としても重宝されています。そうした「私道の有料道路」について、関東圏の代表的なものをご案内しましょう。
鋸山パノラマライン(千葉県鋸南町)
かつて石材産地として隆盛を誇った千葉県・内房の鋸山(乾坤山)は、海に迫るロケーションから、東京湾や三浦半島、伊豆半島を見渡す景勝地として知られています。この鋸山の山麓から山頂を結ぶ道路が「鋸山パノラマライン(鋸山登山自動車道)」です。 海岸線から山頂までの距離が短いため、道路は空と海をバックに急坂とヘアピンカーブで距離を稼ぎます。そうした道のつくりから、映画『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』でチューンドカーが峠道を疾走するシーンのロケ地にも選ばれました。 通行料金は1000円(普通車、ミニバンやワンボックスは1200円)で、海沿いの国道127号から分岐してすぐの料金所で支払います。なお二輪車の通行は事故防止の観点から禁止となっています。
万座ハイウェー(群馬県嬬恋村)
JR吾妻線の万座・鹿沢口駅に近い国道406号三原大橋交差点から吾妻川を渡ったところを起点に、標高約1800mの万座温泉までを一気に駆け上がる有料道路が「万座ハイウェー」です。 道路は緩やかなカーブを中心とした設計とされ、道幅も十分。夏は涼風が心地よい高原ドライブが楽しめます。 冬は、草津温泉から万座温泉を抜けて長野県の志賀高原に至る国道292号が通行止めとなるため、万座温泉に行く唯一のルートとなります。ただし長い上り坂が続くため、FFやFRはスタッドレスタイヤを装着していても、スタックして上れなくなる可能性があります。タイヤチェーンの携行がおすすめです。 またその標高の高さゆえ、秋は11月ごろから、春はゴールデンウィークあたりまで降雪の可能性があります。通行料金は1070円(乗用車)で、往復利用の場合、往路復路それぞれ料金の支払いが必要です。