久保・堂安支えた“初”右CBの板倉滉、交代デビューの後輩CB高井に「お互い良い競争を」
[9.5 W杯最終予選 日本 7-0 中国 埼玉] 日本代表DF板倉滉(ボルシアMG)は北中米W杯アジア最終予選・中国戦に3-4-2-1の右CBで先発出場。新布陣を採用した6月シリーズは3バックの中央だったため、「たぶん3枚の右を代表でやるのは初めて」という慣れないタスクを担う形となったが、安定したパフォーマンスのまま後輩にバトンをつないだ。 【写真】「スタイル抜群」「目のやり場に困る」“勝利の女神”のアウェー遠征に反響 攻撃的な3バックというコンセプトがある中でも、意識していたのはセーフティーなプレーだ。 「持ち運ぶことを意識するより、相手のポジションを見ながらどこに立たれたら嫌かなと考えながらやっていた。ボールを受けた後も(右サイドには堂安)律がいたり、タケ(久保建英)がいたりと個で強みを活かせる選手がいるので、そんなに難しいことをする必要はなかったと思う」。臨機応変にポジションを変える右サイドの2人を後方支援する役割を務めていた。 また守備では中国が186cmの長身ポストプレーヤーのFWジャン・ユイニン、スピードのあるFWウー・レイを活かしたカウンターを試みてくる中、板倉はジャンとの競り合いで安定した対応を続けていた。 前半39分には空中戦でヒジ打ちを喰らう場面もあったが、「痛かった。でも想定内だったかなと思います」と動揺はせず。「激しく来るだろうなと思ったけど、でも言うほどそこまで激しくなかった。あの1本あっただけで、相手に早い段階でイエローカードが出たので優位に立ててよかった」と冷静に振り返った。 そして後半26分に途中交代。10日のバーレーン戦を見据えたとみられる起用で、川崎Fアカデミーの後輩であるDF高井幸大と代わる形でピッチを後にした。 前日4日に20歳の誕生日を迎えたばかりの高井はこれがA代表デビュー。最終予選という大舞台で節目を迎えた後輩について問われた板倉は「自チームのフロンターレでもそうだし、アンダー代表でも素晴らしい活躍をしているのを知っていた」と切り出し、次のように言葉を続けた。 「この前ハタチになったばかりということだけどすでに代表で1キャップを得て、同じポジションということでまだまだ負けられないなという思い。今日も本当に堂々とデビューしていたし、落ち着いたプレーをいつも通りできていたと思う。お互い良い競争をしてまた次に向かいたいなと思います」 板倉が口にしたのは川崎Fの先輩としての感慨ではなく、ポジションを争う競争相手としての関係性。あくまでも日本を代表するトッププレーヤー同士としての対等なリスペクトを持って向き合うつもりだ。